今日から10日間の「バッハへの旅」に出発。
ライプツィヒのバッハフェスティバルを最終目的地に、バッハゆかりの地をめぐる、2000年以来恒例のツアーです。
旅先はバッハですからドイツなのですが、その出発日に、「イタリアが危ない」話を目にしました。
朝日新聞の朝刊に出ていた、「経済危機で芸術・文化予算が削減される」という記事です。
内容は、ギリシャ危機に危機感をおぼえたイタリア政府が、芸術・文化予算を3割削減する、というもの。
もうこれまででもずい分削減されているような気がしますが・・・スカラ座のレベルが下がっていることをみれば、内容に影響を与えていることは一目瞭然です。
記事によると、芸術関係の予算をまっさきに切るという傾向は、ベルルスコーニ政権になって以来強まっているらしい。
4月、新国の「愛の妙薬」のために来日したイタリア人演出家のリエーヴィ氏が、やはり現政権が芸術を虐げている、と悲しんでいましたが、ますます拍車がかかっているようです。
残念、としかいいようがありません。
イタリアに行き始めてずいぶんになりますが、なぜあの俗物のベルルスコーニ氏がいつも政権に復活してくるのか、ほんとうに不思議でならないのです。
あまり一般のひととは接触していないせいかもしれませんが、知っている範囲のイタリア人で、あの政権がいいと思っているひとはいないように思えるのですが・・・。
スカラ座の舞台が、Aキャストですら二流の歌手ばかりになる日。
イタリア・オペラファンにとっては悪夢のようなそんな日が来ないよう、願うばかりです。