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日曜日から始まった、2010年のバッハツアー。バッハ没後250周年の2000年に始めましたから、もう丸10年になります。 昨日はバッハのは生地のアイゼナッハで、バッハ博物館のサロンでピリオド楽器によるサロンコンサートを聴いたり、バッハが20代の頃、1年ばかり就職していたミュールハウゼンで、ツアー専用のオルガンコンサートを楽しみました。 3日目の今日は、午前中、バッハが少年時代を過ごしたオールドルフという町を訪ねました。 バッハは10歳にもならないうちに両親を喪い、ここオールドルフの聖ミカエル教会でオルガニストをしていた兄、ヨハン・クリストフに引き取られます。その聖ミカエル教会は、第2次世界大戦で全壊。けれどバッハを愛するケーラーさんという牧師さんが費用集めに奔走し、2000年になろうかという頃、教会の塔が再建されました。バッハツアーでは、いつもこのケーラーさんが出てきて、いろいろ話をしてくれます。 今回は、町にある別の教会に若いオルガニストが来たからと、私たちのためにオルガン演奏を聴かせてくれました。演奏のレベルはまあご愛敬でしたが(失礼!)、ケーラー牧師の心使いは嬉しく受け取りました。 さて、ケーラーさんは、牧師であると同時に郷土史家のような仕事もしており(趣味もかねて?)、バッハのオールドルフ時代の記録を丹念に調べています。 とくに西暦2000年には、バッハ時代のオールドルフの古地図を発見、そのことによって、これまでバッハが住んでいたとされてた場所が、違っていたことがわかりました。今ではその地図の発見を通じてバッハの住まいと想定されている場所に、新しいプレートがつけられています。 毎年、かれの説明には何かしら新しいことがあるのですが、今年は、これも新しく見つかったという、「バッハの筆写したオルガンタブラチュア」を見せてくれました(作品は別人のもの)。ある本の裏表紙に張ってあったので、分からなかったそうです。 まだまだ、いろいろ出てくるものですね。 午後はバッハが初めて就職したアルンシュタットで、バッハの弾いたオルガンの響きを堪能。ここのオルガニストはプレーラーさんと言って、国外でもよく演奏会を開いている国際的なオルガニストです。 バッハツアーの最終目的地は、ライプツィヒのバッハフェスティバルで、それはそれで素晴らしいのですが、この旅のだいご味は、本当はこういうバッハの暮らした田舎町で、バッハのオルガンを聴くことにある、と思っているのです。フェスティバルはチケットをとれば誰でも来られますが、オルガンは(専用に演奏会をオファーする)ツアーでなければ聴けませんから。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
July 1, 2010 04:17:53 PM
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