私の膝には、いまでも、言えないじゃない、癒えない傷があります。あれは、一昨年の10月の事。地域の運動会に出た時の事です。前の夜はお友達の誕生会をして、したたかに酔った私は、案の定、寝坊しました。頭は起きていても、身体はまだ、重い鉛のようで、スカートを履く足もふらふらしていました。しかし、急がねば、50M走はプログラムの最初の方なのです。私は化粧もほどほどに会場に行きました。お友達はすでに来ており、私はすぐさま、走る列の中に、入れられました。「がんばってね!!ゴールでみてるからね!!」バーバラは気合をいれてくれます。変な興奮状態で、何だか、ふわふわしてきました。こんなんでいいのだろうか???走れるのかしら・・。不安がよぎりましたが、昨晩のお酒が残ってるのか、妙にハイです。勝つかもなんて思いながらスタートラインに並びました。
「よおおいいいい~~どぶぁ~~ん」ピストルの音が耳に飛び込んできました。おるりゃ~~~と走り出したのは良かったのですが、身体が上手く、うごきません・・・。気持ちはドンドン前に走ってるのだけど・・身体がついてきてないのです。あれっ???足が、足がもつれるうううと
思った瞬間、私は、スローモーションでコケていたのでした。しかも、本部のテントの前で。そこからは全てがスローでながれていました。地面に到達した私の身体は大きくバウンドし、音も巨大な、バッファローが倒れるような音で他の人の拍手の音も小さく聞こえていました。小さな、バウンドが終り、地面から、ゆっくり、顔をあげると、ゴールが見えました。すると、ゴールにはバーバラがスローで手をふっていました。そして、スローな声が聞こえてきました。「すうわいごぉまでぇ~~はぁし~~~るぅのよ~~」と。ぐはっ
最後まで走れというのか・・・・・。私は立ち上がって、ゴールに向かって、歩き出した、ニヤニヤ笑いながら・・。痛みなんてどうでもいい、腕と膝からは血を流しながらへらへら笑ってる私は今思うと非常にきもいものだ。ゴールにだどりつくとやっと普通の再生モードに変わった。私は戦地から、帰った、泥と血にまみれた戦士であった。保健室で治療をうけようとでかけると、そこのおばさまに「まあ、もう、こけたの?」と言われました。まだ、朝の9時ころの出来事でした。はや!!
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