cathyの異次元空間

ある夜、大きな駅での出来事。
改札を通ろうとすると、なにやら、人込みができている。
「はて、なんだろう？」と知らないのを強みにどんどん人込みの
中心に歩いていった。
その先には、自動改札がある。
『私は改札を通るんだモン！』と心でつぶやく。

がんがん。壁のシャッターが音をたてる。
「だーーーかーーらーーあんたのその馬鹿にしたよぉ～～～な
言い方が、ダメだってぇいってるじゃぁーないかぁ～～～」と
酔ったスーツ姿のおじさんが駅員さんに身体ごとぶつかりながら
顔を真っ赤にして詰め寄っていた。
「すみません。今後そういうことはないようにしますので、」
第三者らしい駅員さんが当事者っぽい駅員さんをかばって前にでて
おじさんの酔った顔と酔った息を顔面にあびていた。

「うわぁ。。。けんか？これってけんか？まじ？生げんか？」

え～日頃、平和を愛する私はこんな場面は見逃せません。
何が原因なのか、会話を把握する事に専念します。

駅員さんは二名。酔ったおじさんにも助っ人がいました。
やはり、酔ったおじさんパート2です。
酔ったおじさんパート2は酔ったおじさんと駅員さんの間にはいって
どうやら、酔ったおじさんをなだめようとしているようです。

しかし、冷静な駅員さんの声は、周りに配慮して、当人にしか聞こえないような
小声で、酔ったおじさん達は、声は大きいが、呂律があまりよろしくなく、
何をいってるのやら、さっぱりです。

「もっとちゃんと分りやすく、話してくれよ」と思いつつ。

四人のバトルは続きます。
暴力にいくのかとおもいきや、おじさんの理性がとめるのか
それとも、持っているバックが重いのか、おじさんは
自分の肩を腕のようにぶるんぶるん振り回しながら
駅員さんを壁へ押し付けます。

みんなも進行状況を固唾をのんで見守っています。。。
　
『あ！！！！！電車！！！！！』

余裕があった電車の時間はもうぎりぎりの時間になってしまいました！！
終電をとるか、けんかをとるか。

私は泣く泣く、終電をとりました。

「おっさん。あんたは偉い。肩がよー動く！！あれだけうごけば、
肩凝りはない！喧嘩とはいいながら、喧嘩しながら、健康の為に
行ってると思われるあの動作は日頃の鍛練のたまものだ。
大人たるもの喧嘩でもなにか得なければならん。
あの動きをわすれたらあかんでぇ！！」

私はヒールをカツカツいわせながら階段をうなずきならが上がっていきました。