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カテゴリ:シンガポール生活
カトン散策・・・まだまだ続きます、カトンについてはこちら カトン Katong へ行こう
カトンに来たら是非立ち寄りたい場所の一つが、Katong Antique House ペラナカンの伝統的な衣装、陶磁器、家具、また以前ご紹介したかつてペラナカンハウスの入り口に必ず掛けられていたあのランタン (詳しくはこちら) やホーローのポットや洗面器などの日用品に至るまで・・・当時のペラナカンの様子を伝えるほとんど全ての物を展示してある貴重なミュージアム兼ヘリテージハウスです。 案内してくださるのは、オーナーであるPeter Wee氏。 彼はペラナカンの陶磁器、サロン・クバヤ、ビーズ細工のスリッパなどのアンティークコレクターとして知られ、またペラナカン博物館や、Baba Houseなどのコンサルタントでもあり、ペラナカン協会の初代副会長を務めていたその世界では知る人ぞ知る重鎮なんだそう。 彼はこのショップハウスを母方の祖父で実業家のTan Cheng Kee から受け継ぎ、1971年にミュージアムとして改装、ご自身はここから目と鼻の先にお母様と一緒に暮らしています。 2階にある彼のコレクションを見るためには、事前のアポイントメントが必要ですが、貴重なコレクションを見せて頂きながら過ごすひとときは普通のミュージアムとはまた違った趣があります。 そしてお母様が入れてくれたお茶やお菓子をいただきながら、親戚のおじさんから昔話を聞く様な寛いだ雰囲気で楽しいお話を聞く事ができます。 (↑写真は、パイナップルタルトと「ラブレター」と呼ばれてるお菓子) *** 彼がペラナカンの魅力に取り憑かれコレクションを始めたのは、彼がまだ若かった頃。 お母様は初め、彼が古い物ばかりを収集する事に反対したそうですが、それらの芸術品のそれぞれに歴史や物語が秘められていて、それらの物を守っていかなければ、彼らの文化ペラナカンがいつかなくなってしまうと、次第に理解を示してくれたそうです。 お母様の婚礼用のビーズのスリッパ、祖父の日記などは、いまや家宝の一つでもあるそうです。 ペラナカンアンティークの収集とその文化の伝承が彼のライフワークとなり未だ独身の彼にとって、これらのペラナカンアンティークは、彼の子供の様な存在なのだそう。 唯一悲しい事は、これらを伝える為の次の世代がいない事だそうで。。。 時間ができると、自らウェットマーケットに出かけ、祖母から受け継がれた家庭の味「ニョニャ料理」を作りゲストに振る舞う事もあるそうです。 ニョニャ料理には欠かせないという秘伝の怪しい乾物や発酵食品の数々を、訝しがる私達に「試してみなさい」といたずらっぽく笑いながら次々に差し出す彼は、どこにでもいる気のいいおじさんという感じですが、ソフトな語り口は育ちの良さを漂わせています。 彼の(家庭に伝わる?)レシピのプロウンロールのこれまた美味しい事といったら!! 以前の記事で、美味しいプロウンロールを見つけたよ・・・と書きましたが、ここのプロウンロール、とって美味しいです。食べ始めたら止まらないんです。。。 パイナップルタルトも、パイナップルの風味が残っていて美味しかった~ パイナップルタルト、プロウンロール、そして彼の著書 a Peranakan legacy - The Heritage of the Straits Chinese をお土産に買って帰りました。 こちらの著書では、ペラナカンの家庭でよく見られる品々や冠婚葬祭などの文化について写真付きで紹介、また彼の家族のポートレイトなどもありなかなか興味深いです。 *** 彼の母方の祖父 Tan Cheng Kee 氏は、1930年代初頭、Beach road とMiddle road のジャンクションにあったAlhambra Cinemaというシンガポール初のエアコン付き映画館を経営しており、かつてはWaterloo Streetにあった豪邸に暮らしていたそうです。 Peter Wee 氏のお母様がお若い頃の写真も家族のポートレイトの中で紹介されていますが、彼女のその美しさに目が釘付けになりました。 その美しい女性に抱かれた乳飲み子が、裕福な家庭に育ち将来を約束されながら・・・、現在はこうやって消え行く文化の継承に想いを馳せている・・・Peter Wee 氏その人です。 何も知らないその無垢な寝顔に、ちょっぴり感傷的な気分になってしまいました。 本屋さんやミュージアムで見つけた方、是非手に取ってご覧になってみてください。 そしてPeterさんのお話に耳を傾けてみませんか。 Baba House と違って、ミュージアムといえどこちらは実際に今も生活場所としても利用しているので、とても生活感に溢れていてちょっとびっくりしますが、一つ一つの物に彼らの愛情がこもっているな・・・と思います。 田舎の親戚のお家に遊びに来たみたいな感じです。 約45分間の見学には、彼のレクチャーとお茶やお菓子がついて一人15ドル。 でも、実際にはもう少し長い時間いたと思います。 ゆっくりしたいと思ったら、余裕をもってスケジュールをたてる事をお薦めします。 Katong Antique House 208 East Coast Road, Singapore 428907 Tel:6345-8544(要予約) 以前ご紹介した カトン散策・・・お買い物&ショップハウス編 の Rumah Bebe を出て右隣・・・・に、ちまき屋やお菓子を売っているお店(レストランも併設) Rumah Kim Choo 金珠 があります。 有名なちまき屋さんなんだそうですが、ここ2階にもニョニャウェア(ペラナカン食器)やクバヤやバティックなどを売っているコーナーがあります。 そしてこのお店を出てイーストコーストロードをシティ方面へ歩くと(お店を出て右)、カトンラクサの有名店「328 KATONG LAKSA」があります。 最後はちょっと駆け足になってしまいましたが、カトンもこうしてみるとなかなか面白いですよね。 もっと早く来れば良かったと後悔しています。 近くに住む友達が、「いつも素通りばかりで・・・」って言っていましたが、だいたいそんなもんですよね。 東京に住んでいたって、その街が出来るまで・・・なんて振り返る事も無く、日々が過ぎていきます。 日本が大好きな外国人の方が、住んでいる私達よりも、日本の歴史や文化について詳しかったりするんですから・・・。 文化って面白いです。 異文化の人達と触れる事で、維持されたり、残そうという動きが生まれたり(史跡として残したり)・・・するんだな、、、なんてぼんやり考えてしまいました。 近いうちにカトンのとあるツアーに参加してみたいと思っています。 面白かったらまたご紹介していこうかな・・・なんて思ってます。 いつも応援ありがとうございます 良かったらクリックお願いしま~す ↓ お手数ですが、良かったらこちらも是非クリックお願いします! ↓ にほんブログ村 人気blogランキングへ 私のメインのサイト 「猫のあくび」 は、幸四郎の沢山のムービーや写真、シンガポールの知られざる魅力、大好きなアフリカ旅行について紹介しています。 ケニアのロッジの様子や、サファリで出会った動物達を沢山のムービーでご覧になれます。 東アフリカに興味がある方は、必見です。 是非遊びに来てくださいね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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