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テーマ:家を建てたい!(9949)
カテゴリ:家づくりのアドバイス
今日はお知り合いの方の家の「最終チェック」に、一緒に立ち会って欲しいと頼まれて、朝早くから車にのって出かける。
外壁の施工方法に問題があって、やり直したと聞いていたので、その箇所を見せてもらう(外壁は色モルタル)。 やり直しただけあって綺麗であるが、出隅、入隅の仕上げが気になる。 ちょっとこれはないでしょう!と私なんかは思ってしまうのだが、「感性」の問題でもあるし、だから雨漏りが発生するとかではないので、他の箇所をチェックする。 基礎周りをチェックしていたら、施工不良(うっかり忘れ?)を発見してしまった。 基礎には、工事中の水を抜くための「水抜き穴」がついているのだが、なんとこれを塞いでいなかった! 東西南北の4面あるうち、1面だけ塞いであり、他の3面は塞いでいない。 ■塞いでいない水抜き穴 ■ホントはこのように塞ぐ 水抜き穴を塞いでおかないと、そこから虫やねずみが入りこんだり、雨がふったときに、基礎内に水が入りこむ要因となるため、この穴はきちんと塞がないといけない。 さっそく施主さんにお伝えする。 更に外壁をチェックしていると、どうやら「通気層工法」ではなさそうな施工をしている。 2×4は、もともと北米の施工方法であるため、日本のように湿気が少ないから、「通気層工法」ではないのだが、高温多湿の日本において、「通気層工法」は「結露」の面から必要であると思う。 私が会社にいたときは、この胴縁が何ミリ厚だと最適なのか、実験までして決めていたのになぁ。 ■通気層工法をしてある外壁の断面図 もし、外壁が「通気層工法」をしているなら、サッシとモルタルの壁面との間に「隙間」がないとおかしい。 今チェックしている外壁は、モルタルが完全にサッシの上まで塗ってあるので、これは「通気層工法」ではない。 施主さんにお話すると、施主さんは業者の人に「通気層工法ではないんですか!」と聞く。すると業者の人は「通気層工法って何でしょうか?」と聞き返してきた。 えっつ!「通気層工法」知らないんだ! 業者で知らない人がいることにショックを受ける私(ちなみにこのとき立ち会ったのは営業マンではない)。 通気層以外にも、外壁に関しては、開口部周りにシーリングを打ってなさそうなので、雨漏りとか大丈夫なのかも気になる。 業者の人に、 外壁の施工図面とかありますか? と聞いたら、どうやら外壁はすべて業者さんまかせでそういったものは一切なさそうな返事をする。 う~ん、マズイなぁ。保障の面を強化してもらった方がいい、と施主さんにアドバイスする。 外壁をチェックし終えたところで、内装のチェックを行う。 クロスや建具、設備は良いものを使っている。 「おぉ、カラリ床だ!」と彼とお風呂をみて感激する。 高いんだよね、カラリ床。 クロスは、1、2階は綺麗に貼れているのだが、3階は下手だな、と感じる。施主さんのチェックはもうそのあたりのことは入っていたようで、「やり直し」のシールが貼られてあった。 全体的に中はとてもよいのであるが、外がどうなの、といった印象を受ける。 彼は、「きっと外壁の施工方法を知らないんだよ。」というが、中の様子から想像する会社の姿勢から考えると、確かに「知らないからやっていない」んだろうな、と思える。 「知らない人」に、「ちゃんとやってないじゃないか!」というのはなかなか難しい。 色々と気になることを伝え、再度、業者さんと施主さんは今後のことを打ち合わせすることになった。 彼に 通気層工法をやっていない会社があるとは驚きだよ~。 というと、 「2×4はやっていないところが多いかもね。」と答える。 「でも、最悪、あの使用している色モルタルの透湿抵抗が分かれば、もしやっていなくても大丈夫かもしれない。外壁が吹き付けだと厳しいけどね。」 なるほど。湿気が外に逃げればいいからねぇ。だけどあの製品はそんな高機能はついていなかったような気がする。 あまり施主さんを不安がらせても仕方がないので、とりあえず、保障の面をきちんと強化してもらうことをアドバイスして、今日の最終チェック同行は終了とする。 だけど、なぜ、現場監督が立ち会わないのか。 日曜日だから立ち会わないらしいのであるが、どうなんでしょうね。 会社にいたことが役にたったなぁ、と思った一日だった。 人生で無駄なことはないんだね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2004/09/22 03:50:40 PM
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