プリント学習の落とし穴
私立の生徒さんを教えていることが多いため、公立の生徒さんを教えると、授業内容等の違いで驚くことが多い。数学を教えていて、計算ミスがあまりにも多く、どうやって計算しているのか説明してもらったら・・・筆算の仕方が違う本来なら、小学校のときに習得しておくべき内容。そういった書き方をしていると、当時の学校の先生から注意されたと思うんだけど。と言うと、「そのときは、プリント学習で『どれだけ多く解くか』だったので。」と答えるので、プリント学習でも計算過程が書いてあるから、チェックされたでしょ?と聞くと、「答えがあっているか、あっていないか、ただ○×つけてただけだった。」ということらしい。こちらで丁度、筆算の計算をやっている生徒さんのプリントがあったので、この部分で計算過程をみて、答えはここだから計算過程が適切かどうか、見てると思うんだけど。と更に聞くと「そういうプリントだったら、一番下(答えのところだけ)しか先生は見なかった」えーーー! 計算途中は見ない?!数学(当時は算数)なんて、答えより答えに至るところが大事だと思うんだけど。現在、都立の高校入試は答えのみ書かせて、途中経過は見られない。これの影響なのか、学校のテストも答えだけ見ているようだ。このため、「○○をx(エックス)とおく」も書かないし、「ABに補助線CDを引くと」も書かない。これにより、どうして間違ったのか後の見直しが出来ない。私立だと、「○○をX(エックス)と置く」が書いていないと、減点するところも多く、自然に普段からきっちり書くようになるのだが、公立中学はそれがない。最終的に大学入試は一緒になるんだけど・・・今、プリント学習が塾でも流行っているので、そういった塾に行かせている方はご注意ください(1時間2000円前後で、解説しません、プリントをバンバン解かせます、というタイプのところ)。お子さんのプリントをみて、「途中式までチェックしている塾かどうか」をよく確認されるといいです。そうでないと、学年が小さいときは問題は発覚しませんが、中3ぐらいになったときに、途中でなぜ間違えたのかの見直しで苦労したり、応用が利くようになりません。もし、今行かれている塾が、「答えのみ見て、途中の考えは無視」というところであれば、もう少し親切に見てくれる他の塾に移られた方が良いです。正直、プリントをばんばん解かせる塾というのは、そこらじゅうにあり、プリントも同じプリントだったりするので。将来、お子さんが苦労しないようにされたい方は、是非確認を!