健康・美・老化を考える辻クリニック院長のブログ

2007/02/06(火)23:39

メソセラピーの誤解

メソセラピー(6)

最近「メソセラピー」という治療法を見かけることと思います しかしこの治療、少々勘違いされているようです 「メソセラピー」という言葉を聞くと ・脂肪を溶かす注射 ・針を刺す治療 ・痛い ・あまり効果がない などと思われています これは、長年「メソセラピー」にかかわってきた人間にとって悲しい話です メソセラピーとは本来「痛みなく、副作用なく、小さい子供やアレルギーを持った人に対しても行うことが出来る治療法」というコンセプトで生まれたのです メソセラピーのコンセプトは ・なるべく少量の薬液量にする(これによって副作用を最小限にする) ・届きにくい場所(それがこのメソセラピーという名の由来で、メソダーム(中胚葉)という細胞部位から発生した組織(真皮、脂肪、筋肉、骨)は薬液が届きにくく、経口(飲み薬)や点滴によって入れられた薬が届きにくい場所であったため)に成分を届ける ・痛みをまったくないか、最小限にする というところにあります そして、メソセラピーは「施術方法(注入方法)と注入するカクテルの組み合わせによる治療」ということも忘れてはなりません 施術方法(注入する方法)は、皮膚に対して浅い方法から ・IED:最も浅い注入方法で痛みはまったくない ・IDS:真皮のもっとも浅い部位に注入する方法で、痛みはほとんどない ・IDP:真皮の深い部位に注入する方法で痛みはほとんどないか、多少 ・DHD:真皮より深い部位に注入する方法で痛みは多少ある となっています ですから「メソセラピーは痛いか?」という質問に対しては「その方法と技術による」としか言いようがないのです テクニカルに熟練した医師であれば、その痛みはほとんどありません テクニックは ・スクラッチ法:皮膚の上をこするようにして注入 ・ナッパージュ法:皮膚の上に水滴を落とすようにして注入 ・PPP法:いわゆる注射だが、その針はとても細い などがあります また、私独自の方法として「マイクロナッパージュ」というデジタル注入器を使った方法もあります カクテルに関しては「自由自在」といえます その治療目的によってカクテルを自由に調合し、注入します ・表皮に対するカクテル ・真皮に対するカクテル ・脂肪層に対するカクテル ・髪に対するカクテル ・筋肉に対するカクテル ・免疫に対するカクテル そのたいろいろです 「施術法」「テクニック」「カクテル」 この3つを患者さんの状態に合わせて組み合わせるのが「メソセラピーの最大の武器」といえます

続きを読む

総合記事ランキング

もっと見る