テーマ:大学入試(149)
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昨日述べたセンター試験の資格試験化についてもう少し追記しておきます。
現状のセンター試験では細かく点数計算されて2次試験を受ける大学に成績データが送付されます。センター試験の点数の配分は大学・学部により取扱が異なりますが、2次試験の点数と合算して合否を決める大学が多いようです。つまり、合否を左右することにもなるので、センター試験の点数を精密に出す必要が出てきます。 これがいろいろな問題を生じさせます。 ・試験会場の確保の問題があるため、試験時間を長く取ることができず、受験生の精神的動揺が点数に大きく響いてしまう。 ・差をつけるためにある程度の難しさ・解きにくさをつける必要があり、必ずしも基礎知識だけでは高得点をとることができない。 ・特に数学の試験問題で言えることだが、単なる高校の内容の確認に過ぎず、必ずしも将来専門分野に進んだときに有益な内容の問題とは言えない。これで専門分野への対応能力、適性が測れているのかどうか疑わしい。 ・精密なデータ処理を必要とするために、時間がかかり、これがセンター試験日程を前倒しにする原因になっている。 私は、センター試験を資格試験化し、点数を出さずに、単に受験生の資格を保証するだけの試験にして位置づけを軽くすべきだと思います。 内容的には、真に高校教科書に即した基本問題とする。 数学であれば、複雑な重量級の計算はさせず、考え方・理解度を問うような問題とする。例えば、「2次関数y=f(x)があるとき、2次方程式f(x)=0の判別式が正となるy=f(x)のグラフを選べ」程度の問題とすれば、まじめに勉強してきた受験生なら何のプレッシャーもなく正答を選ぶことができます。現状の文字を含む複雑な計算では、計算ミスのプレッシャーが強く、まじめに勉強してきた受験生がペースを乱して実力を出し切れない心配があります。 こうすると、できて当然の問題が並ぶことになります。90点以上ならAグレード、80点以上ならBグレード、70点以上ならCグレード、それ未満は不合格ということにして、各大学の方針により、数学はAグレード、英語はBグレード、国語はCグレードであれば受験資格を与え、合否はあくまで専門分野への適性を見る論述重視の2次試験の点数で決める、というようにできます。 また、試験点数の厳密性を諦めることにより、試験問題の反復使用を認めれば、試験問題の作成にかけるパワーを削減することもできますから、年間に何回でもセンター試験を行うことができます。年間に何回でも試験を受けることができれば、受験生の精神的負担をやわらげることもできます。 真の実力によって合否を決めることのできる試験方式を望みたいと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2005.01.12 00:56:16
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