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2006.11.16
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テーマ:大学入試(74)
カテゴリ:勉強法
理系受験生向けに、11月中旬時点での2次試験の「物理」の対策について書いておきます。

まず、いろいろな本に書いてあることですが、物理は「物」を「理解」する科目です。
参考書の文章や解法パターンを字面だけ暗記して回るような勉強法は全く意味がありません。
実際に起こる物理現象が今、目の前で起こっているかのように思いながら、基礎事項からていねいに考えていく勉強法を心がけてください。

物理のセンター試験対策のところにも書いておきましたが、私は、「物理」は基本的に、センター試験用の勉強と2次試験用の勉強を分けない方が良いと思っています。
物理Iと物理IIの範囲の分け方は、受験生のセンター試験の負担を軽くするためにかなり無理をしていて、理系の受験生にとって非常に不幸な状況にあります。
個人的には、センター試験の数学や理科は(地歴公民もかも知れませんが)、文系用と理系用をはっきり分けてしまって、理系用には、高校物理の全範囲を試験範囲とする方が、理系受験生にとってやりやすいと思っています。
従って、センター試験までは、センター試験用に、物理のセンター試験の範囲だけを勉強するというような方針は立てない方が利口だと申し上げておきましょう。

センター試験の注意のところでも書きましたが、物理のセンター試験の範囲は、高校物理全範囲の部分集合になっていて、しかも、選択肢問題である、とか、計算をあまりさせない、というようなことを除けば、センター固有の問題、というのは、あまり見られません。
2次試験用の勉強で物理の全範囲に渡って総合的に理解を深めながら、その中でセンター試験の問題に対処する、ということで、充分に対応できます。
高校で習っている物理の先生の方針、あるいは、塾・予備校の先生の方針によっても、変わってくるかも知れませんが、私は、力学分野・電磁気学分野については、センター試験用の問題集もやるとしても、志望校や志望校と同レベルの大学の過去問をていねいに解いていくことを中心にすべきだと思います。
問題集であれば、数研出版の「重要問題集」あたりが最近の問題を主にしていて手頃だと思いますが、入試会場では、1題20分くらいのスピードでやって行かなくてはいけないとしても、入試の準備段階では、1題に数時間くらいかけて、教科書の該当箇所の説明を読んで復習し、基礎事項や物理法則を確認しながら、ていねいに進めていく、という勉強法をオススメします。
たくさんの問題を雑駁に解いて解答が合っていることだけで満足し、物理の基礎事項を勘違いして理解してしまうことが本番での大きなミスの原因となってしまう、ということがよくあるのです。
たくさんの問題に当たるよりも、深い内容の問題を選んで、1題の問題の中で、その分野で関連する事項をあれこれ考えておく、というのが理想的だと思います。

波動分野については、すべて物理Iの範囲でセンター試験の範囲です。
波動は、2次試験の出題頻度があまり高くないのにもかかわらず、内容が多岐にわたっており、かと言って、難関大学の入試問題を見ているとそれなりに高度な内容まで出題していて、非常に勉強のしづらい分野です。
波動分野の頻度が最も高いのがセンター試験とも言えるので、幅広く基本的なことを勉強するという観点では、波動については、教科書を熟読した上で、センター試験の過去問10年分くらいの中から波動だけ拾って広く解いておく、ということをオススメします。
難関大学の2次試験の波動の問題を、波動の全分野見ているのでは、やりきれなくなるか、他の科目の勉強にしわ寄せが行く恐れがあります。
少なくともセンターまでは、難関大の過去問は、せいぜい頻出のドップラー効果にとどめておく方がよいのではないでしょうか。

現行課程で理系受験生に気の毒なのが、物理IIで選択項目となっている、「物質と原子」、「原子と原子核」です。
高校の先生が物理学科出身で素粒子の理論物理をやった人なら「原子と原子核」を選んでいるかも知れません。
物理学科でも「材料関係」を専攻した人とか、工学部出身の先生だと「物質と原子」を選ぶだろうと思います。
大学によっても、取り扱いにばらつきが見られるので、不運を嘆くよりも、どちらの項目もしっかり教科書を読んでおくと良いと思います。
試験に出なかったから損をした、などと思わないで、それなりの素養を身につけて、入試問題を解くための遠いヒントにはなったかも知れない、くらいに考えて欲しいと思います。

物理は、東大前期の問題よりも、東工大、京大の問題の方がやや難しい気がします。
東大理系前期の場合、古典漢文まで試験をするので、物理が難問揃いでは、東大理系受験生の負担が重すぎるということだろうと思います。
その分、東工大では状況設定の複雑な問題が多く、長い問題文の読解だけでも骨が折れます。
東工大では、物理が現代文の問題を兼ねていると言っても過言ではありません。
従って、読解力をつけるという観点からも、たとえ入試の範囲でなくても、「物質と原子」、「原子と原子核」の両方にわたって、教科書をしっかり読んでおくべきです。
余力が有れば、物理問題文の読解力をつけるために、「ニュートン」という科学雑誌にも目を通しておくと、どの辺の分野が出そうか、など、ある程度予測が立ちます。
物理の出題者も、ある程度は時事問題を意識していて、宇宙に関する話題の出た次の年には、万有引力の問題が多くなります。
雑誌が採り上げるテーマは、時事的な話題から来ているので、入試問題のヤマをかけるのにもある程度は役に立ちます。

物理の2次試験用に、コンパクトに整理された良い本がないのも困りものです。
駿台の「物理入門」を薦める人もいますが、入試対策向きの本ではないし、私なら、大学教養課程の参考書、例えば、裳華房「物理学」(小出昭一郎著)を読む方が得るものは大きいと思いますね。
昔は、前田和貞さんという人の書いた「受験の物理」という優れた本があったのですが、物理のカリキュラムが変わるうちに本屋さんで見なくなってしまいました。
物理を選択する高校生が減っていて、物理の参考省が売れないので、良い本を作るだけの資力のある出版社がないのが残念です。
物理を苦手にしている人にだったら、「橋元流」を薦めておきます。
物理が得意な人は、物理の参考書を探すよりも、英語の勉強に時間をかける方が良いのでは?

冒頭にも書きましたが、「物理」という科目は、すべてのパターンを暗記する、という勉強法を採ってはいけません。
ドップラー効果だけでも、観測者が近づく場合、遠ざかる場合、音源が近づく場合、遠ざかる場合、風が吹く場合、吹かない場合、斜め方向でのドップラー効果、など、場合分けすれば多種多様になります。
受験生全員が、この一つ一つの場合の解法を覚えきれるほど博覧強記の秀才というわけではないと思います。
暗記すべきことは、ドップラー効果の公式の考え方一つだけです。
ドップラー効果の公式一つなら、すぐに覚えられます。
あとは、ケースバイケースで公式を変形させて、問題を解いていくのです。
こういう公式、基礎事項は、「物理」では驚くほど少ないのです。
「物理」を試験科目で選択する意味は、「化学」や「生物」の半分の時間で入試の準備ができるという点にあります。
暗記に走って時間をかけるのなら、「物理」よりも「化学」、「生物」を選択する方が、勉強量に比例して得点を伸ばすことができます。
できる限り短い時間で、より高得点をとる、ということを「物理」の勉強の目的にしてください。

これを読んでくださった受験生の成功を祈ります。

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最終更新日  2006.11.16 20:24:34
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