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2008.02.28
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テーマ:大学入試(74)
カテゴリ:カテゴリ未分類
東大理系の'08年前期入試の数学の問題を解いてみました。
最近、東大も以前に比べると易しめでしたが、今年は、やや、東大らしい本格的な気骨ある問題になったような気がします。
しかしながら、無理な難問が多かった'90年頃に比べると、まだ、易しい感じがします。150分という制限時間のある入試問題としては、この程度で止めておかないと、能力と意欲のある学生を選抜するという目的が達成されなくなってしまうかも知れません。

今年の問題は、後ろに行くほど難度が高くなってくるので、第1問から順番に丁寧に見ていくのが良いと思います。

第1問は、1次変換の難問かと思うとそうでもなく、最初の3本の直線l0l1l2の交点を調べて、いずれも点(-1,2)を通ることに気づいてしまえば、あとは、東大では頻出の3項間漸化式を解くだけの問題になってしまいます。
解答が無限角形の領域になるはずがないと、最初から決めつけてしまうべきかも知れません。

第2問は、状態の遷移を図に書いて考えれば、容易に解答できる確率の問題です。東大の確率は、漸化式を立てる問題になっていて漸化式がうまく作れないときには難問であることがありますが、比較的取り組みやすい問題であることが多いように思います。この問題は、白黒の区別がないこと、「初めて」という言葉があるので、一度、同じ色になってしまえば、そこでゲーム終了と考えて良いこと、を、考え合わせれば、計算ミス、勘違いが怖いだけの問題です。

第3問も、ちょっと見た目にはどっきりさせられますが、正二十面体、というならともかく、正八面体を真上から見た図を描けというのが強力なヒントになっていて、ていねいに図を描けば容易な問題です。ただ、過去には、本当に考え込んでしまうような空間図形の難問も出題されているので、甘く見ないようにして欲しいと思います。
この問題は、G1G2の周りに正八面体を回転すると言っても、辺を回転させるだけなので、ねじれの位置にある直線を回転させて双曲面になる問題をやったことがあれば、定型問題です。
かつて、雑誌「大学への数学」に投稿したことがありますが、'98年東工大後期[2]のような、円筒を斜めに回転させるとどうなるか、という問題では大変なことになります。

第4問も、一度でも経験したことのある人には一本道の定型問題なのですが、初体験だと、解と係数の関係の利用に気がつけなかったり、相加平均・相乗平均の関係がうまく適用できないときに、行き詰まってしまい易いかも知れません。東大では、発想力の問題ばかりでなく、よく勉強してきた受験生に報いようという趣旨の問題も毎年必ず出題されています。必ずしも易問ではありませんが、このタイプの問題を落とさないことが合格の秘訣です。

第5問は、(1)はすぐに数学的帰納法に気づけると思いますが、(2)は苦労すると思います。要は、5のべき乗を4で割ると余りはいくつか、という問題の応用問題で、二項定理の適用で解決できる問題ですが、そこに行くまでの道のりが長いので、証明の構想を練ったり、別のうまい証明方法を考えている間にどんどん時間が経ってしまいます。第1問~第4問までをほぼ完答している自信があればじっくり取り込んでも良いですが、そうでなければ、他の問題に時間を割くべきです。
しかしながら、問題としてはいかにも東大らしいよく考えられた問題で、前提知識も不要、数学のおもしろさを味わえる問題です。東大志望者には時間をかけてじっくりと楽しみながら考えてみて欲しいと思います。

第6問は、絶対に最初に手がけてはいけません。時間的余裕のあるうちだと、微分して増減や凹凸を調べたくなりますが、グラフの概形が見えてこないため、面積計算にはつながらないことに時間をムダに費やして焦ることになります。
時間的にせっぱ詰まった状況で解けば、数値代入して通過点を求め、グラフのおよその姿をつかんで積分計算へと進むことになるでしょう。
いかにも受験技巧を使うように見える設定にしておいて、実は単純素朴に取り扱った方がうまく行く、という、アンチ受験技巧的な落とし穴問題も、東大ではよく見られるのです。ことしは、末尾の問題なので泣いた受験生は少ないと思いますが、落とし穴問題が第1問に来ていることもあるので、充分に注意してください。
この問題は、面積計算もややこしくて、うまく整理して計算を進めないと手こずります。難問というわけではありませんが、今年の問題の中では、一番得点しづらい問題です。

この6題だと、第1問~第4問の答案をしっかり書いて、そのうち3題をほぼ完答し、第5問(1)ができていれば合格ラインだと思います。

大学入試問題研究サイト






最終更新日  2008.02.28 14:42:54
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