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2008.03.23
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テーマ:大学入試(149)
カテゴリ:入試問題検討
東工大の'08年前期入試の数学の問題について書いておきます。

よく練られていて、バランスよく受験生の実力を見ようという良質な問題が今年も並んでいます。東工大の入試で成功するためには、小手先の技術ではなく真の実力を磨くこと、それ以外にはない、ということです。

第1問は、微積の計算問題です。東京理科大でよく見るようなややこしい計算問題です。近頃、受験生から「面倒くさい」という声をよく聞くのですが、そうした意識への警告と言える問題だと思います。面倒でも地道にコツコツと確実に計算していくしかありません。
研究者、技術者として最前線に立つためには、見かけの華々しさには踊らされない地道な努力が求められるのです。そうした素質も、入試問題では試されているのです。
hlogh→0はほぼ自明ですが、時間的余裕があるのなら、証明を付けておく方が無難です。

第2問は、はさみうちを利用する極限の問題で東工大では頻出のパターンです。ababとで場合分けが必要になるのも、東工大ではお決まりのパターンです。abの場合がなかなか難しいのですが、それをものともしない「大学への数学」4月号の解答は秀逸です。なかなか試験会場で思いつけるものではありませんが、よく、味わっておいて頂きたいと思います。
なお、cfv21ウェブサイトにおいては、誰でも考えつけるどん臭い解法を心がけています。

第3問は、コーシー・シュワルツの不等式(正しくは、コーシー・シュヴァルツの不等式と言うらしい)を思いつければ、10分少々で解答できてしまう、今年の東工大の問題の中では最も易しい問題なのですが、思いつけないと大変かも知れません。東工大の入試問題では、大学の教養課程くらいで使う教科書や副読本のようなところからそのまま焼き直して作ってくる問題を見かけます。この問題もその一つと言えると思います。高校2年生くらいまでにさっさと教科書の基本事項をマスターしておいて、高3では、受験勉強の息抜きに、専門的な本にも目を通しておくと良いのです。大学では、こんなこともやるんだ、それで、高校で2次関数だの、数列だのやるんだな、ということが納得できれば、受験勉強にもなお身が入るというものです。

第4問は、回転変換と楕円の融合問題です。回転変換を使うと計算が膨大になることもありますが、ここでは、回転で考える方が良さそうです(偶然かも知れませんが)。こうした問題では、技巧を弄するよりも、まずは、最もシンプルな解法で行き詰まるまでやってみて、対処不能になってから、別の工夫を考える方が良いと思います。
今年の問題の中では、最も取り組み易い問題です。

全体を通して、第3問をコーシー・シュワルツであっさりと片付けた受験生は非常に有利だったと思います。ですが、第3問ではまってしまったとしても、第1問、第4問を完全解答し、第2問を半解すれば、数学としては充分に合格ラインだと思います。

大学入試問題研究サイト





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最終更新日  2008.03.23 18:33:36
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