137182 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【ログイン】

Challenge from the VOID

PR

キーワードサーチ

▼キーワード検索

カレンダー

カテゴリ

日記/記事の投稿

バックナンバー

2017.11
2017.10
2017.09
2017.08
2017.07

お気に入りブログ

まだ登録されていません

フリーページ

全10件 (10件中 1-10件目)

1

入試問題検討

2011.01.16
XML
テーマ:大学入試(65)
カテゴリ:入試問題検討
センター試験数学IIBをやってみました。
来年以降、受験をお考えの方のために、感想を書いておきます。

昨年から数学IIBは幾分易しくなっていますが、ことしも引き継がれています。
微積や空間ベクトルの計算が複雑化しないように、また、途中でミスに気がつけるように、という配慮が見られるようになりました。
以下、各設問を見ていきます。

第1問[1]は、三角関数を含む関数の最大最小の問題です。
置き換えを行って2次関数の最大最小に持ち込むのですが、誘導がついているので、指示通りに計算するだけです。半角の公式と合成の公式を使うだけなので、ここは落とせません。
[2]は与えられた対数不等式を満たす自然数を求める問題です。最初は底の変換を行って不等式を解くだけです。ここも落とせません。
最後の枠が、どうするのか悩むかも知れませんが、自然数xに10とか11とか12とか、値をあてはめてみれば、答えはすぐにわかります。

第2問は微積分の素直な計算問題です。放物線がyx2という簡単なもので、微積分の計算も複雑にならないように設定されていて、基礎事項の理解を見ることができるように、従来の計算問題よりもずっと工夫されています。
また、問題文の中に、計算結果が正しいかどうか見直すことを促すような記述が見られるのも改善点の一つです。
センター試験の微積分の問題としては、本問のようなもので良いのではないか、と、私は思います。

第3問は数列の問題です。漸化式の問題としても解くことが可能な問題ですが、階差数列を考えて解くような誘導がついているので、これで考えるしかありません。
誘導に乗れば、指示通りに手を動かすだけです。
後半は、(等差数列)×(等比数列)の形の数列の和を求める問題で、これもよくある問題です。ここは、少し大変な計算になります。ですが、実力派の受験生なら、何でもないでしょう。
ただ、個人的には、もう少し基本的な問題でも良いのではないか、という気がします。

第4問は空間ベクトルの問題です。
空間ベクトルの問題なので、どうしても、計算は面倒になります。内積の値を最初から与えておく、というような工夫をすれば、もう少し計算力よりも思考力を見る問題も可能だと思います。
親切な誘導がついているので、誘導通りにミスなく進めて行けば、最終解答に問題なくたどりつけるでしょう。従来の空間ベクトルの問題と比較すれば取り組みやすい問題です。
受験生の皆さんは、この程度の問題で最後までミスなく計算を進めていけるように、トレーニングをみっちり行って頂きたいと思います。

全般的に、実力が結果に反映されるように、工夫された出題がなされるようになってきました。
一時は、東北大学で、センター試験結果は2次試験の結果と全く相関がない、などとする調査結果も公表されたりしましたが、本年のような問題であれば、相関はかなり高くなるだろうと期待できます。
今後も、こうした数学の実力が反映されるような問題が出題されるように期待したいと思います。

追記(1月23日)
あれあれ、大学入試センターの中間集計では、平均点は52.46点で予想外に低くなっています。
ことしの問題で、数学IAが高く、数学IIBが低いというのは不思議ですね。数学IAで疲れてしまった、というようなことでもあるのでしょうか?
数学IA、IIBともに標準的な出題で、数学をよく勉強していた受験生には取り組みやすかった、というのは共通です。

大学入試問題研究サイト






最終更新日  2011.01.23 22:19:34
コメント(0) | コメントを書く

テーマ:大学入試(65)
カテゴリ:入試問題検討
センター試験数学IAをやってみました。
来年以降、受験をお考えの方のために、感想を書いておきます。

ことしも昨年同様、手間のかかる問題で、平均点は高くならないだろうと思います。
どこかで、計算ミスなどによってハマったりすると時間が足りなくなってしまうでしょう。
基礎事項をしっかりマスターしておくとともに、過去問で計算練習を積んでおく必要があります。

第1問[1]は、分母の有理化の計算問題です。ありふれた問題ですが、不等式の解を求めるところで、先に行っている計算結果を使うことに気づかないとムダに時間を使うことになります。ここは落とせません。
[2]は論理の問題ですが、これは例年になく難しかったと思います。(1)で、適当に値をあてはめて条件pと条件qの関係を推測するように、ということなんでしょうが、こんな設問を出すくらいなら、論理の問題を出題すべきではないと、私は思います。
もちろん、例年の問題も一々証明をして、などという必要はありませんが、今年は、ほとんどの受験生がカンで答えて、それでも、「十分条件」、「必要条件」、「対偶」の意味をしっかり勉強していた人が正解できたでしょう。

第2問は2次関数のグラフと最大最小の問題ですが、解の配置(2次方程式の解が指定範囲内にある条件を考える問題)もからんでいるので、やや高レベルの問題です。計算が簡単になるように数値が選ばれていて、よく勉強している実力派の人には何でもなかったと思います。ですが、標準的な受験生には厳しかったのでは?
abcの値や相互関係を適切にあてはめていかないと、時間をムダにする、という面もあります。

第3問は、平面図形、三角比の問題です。私は、昨年の第3問の方が簡単だと思うのですが、今年の方が簡単という声もあるようです。
この問題の前半は、余弦定理の式を2つ書いて、四角形の対角線を求める、という、よく見かけるタイプの問題で、この問題を試験会場で初めて見た、というのだったら、ハッキリ言って勉強不足です。これくらいの準備もなくセンター試験に臨む、というのであれば、大学に進学しても、就職活動で必ず苦労することになります。
基本的なことだけでも、しっかり勉強しておくことが大切だということを肝に銘じてください。
後半は、円の半径を求めたときに、辺BCが円の直径になっていることに気づけるか、また、気づけたとして、それを表す図を描けたか、ということが勝負の分かれ目です。
ていねいに図を描き、図を見ながら進めて行けば何でもない問題なのですが、問題文の方に注意が行ってしまうと、ハマってしまうでしょう。
こうした点は、日頃の習慣が影響します。ふだんから図を描いて考えるクセがついていれば、三角形の相似、方べきの定理、円周角の定理を使って難なく答えられるはずの問題です。

第4問は、確率の問題です。計算が大変にならないように、序盤のミスで全滅してしまわないように、という配慮がなされています。各設問の相互関係が私にもよくつかめませんが、反復試行の考え方がマスターできていれば、昨年の第4問よりは取り組みやすかったと思います。

全般的に、数学をしっかり勉強した人には取り組みやすく、当てずっぽうでは正解できないように工夫された問題になっています。
実力差が如実に表れるのではないでしょうか?
本ウェブサイトでも指摘してきましたが、過去、数学の試験と言うよりも注意力の試験ではないか、と、言いたくなるような問題が多かったことに対する改善のあとが見られます。
繰り返しになりますが、滑らない砂を探す、などということではなく、しっかり勉強をしておくことが、センター数学の最善の対策です。


追記(1月23日)
大学入試センターの中間集計では、平均点は65.96点で予想外の高さです。
問題のレベルよりも、計算の大変さで決まっている、ということのようです。


大学入試問題研究サイト






最終更新日  2011.01.23 22:20:28
コメント(0) | コメントを書く
2008.03.24
テーマ:大学入試(65)
カテゴリ:入試問題検討
東工大の'08年前期入試の物理の問題について書いておきます。

今年は4題になりましたが、基本レベルはセンター試験に任せて、2次試験では、物理的思考力を試す第3問と第4問だけでよいのではないかと思われます。第1問、第2問でムダな時間を食って、第3問、第4問をじっくり考える時間がなくなったりしないように注意しないといけません。

第1問は、レンズの基本問題です。センター試験と同じ問題だということで対象外となった設問がありますが、こういうことをしてしまうと受験生に予断を与えることになるので、私は構わず実施すべきだと思います。
ですが、教科書の例題かと思うような問題で、出題意図がよくわかりません。

第2問は、断熱変化の公式を求めて、気体がした仕事を内部エネルギーの減少分として求める問題で頻出パターンの問題です。4題になったので、このレベルになっているのだと思われますが、例年はもう少し味付けされています。

第3問は、サイクロトロンと違って同心円で半径が増大するように加速するのではなく、加速後に円の中心がずれることに気づかないと題意がとれません。必ずしも問題文が親切とは言えませんが、じっくりと出題者の意図が理解できるまで問題を読みこなしてください。東工大では、物理の試験が現代文の読解力の試験を兼ねていると言っても良いのです。
結局、問題文の図をよく見て、何が起きているか、ということをつかめるか、ということになります。
また、この問題での交流の取り扱いは、干渉縞の考察と似たものがあります。教科書の基礎事項を物理的にしっかりと理解しておくことが、こうした問題を解くために必要不可欠です。

第4問は、受験生にじっくり考えさせたい問題です。状況設定は簡単ですが、細かくエネルギー収支と摩擦力の関係を追って行く必要があります。感覚的に問題を眺めてしまうと、正解できません。東工大の名にふさわしい問題で、あくまで物理として、教科書の基礎事項に基づいて考える必要があります。
一旦、右に行きすぎて、元に戻ってきても止まれずに行き過ぎる、ということが、2次方程式の解が出てくるか、ということをからめて考えるのは爽快です。

第1問と第2問がやや余計なので、第3問と第4問の両方を完答するのは無理だと思いますが、どちらかはやりきりたいところです。受験生心理としては、どうしても、第1問と第2問を確実にものにして、第3問、第4問はできる範囲で、ということになってしまうので、今年の4題では、物理ではほとんど差がつかなかっただろうと思われます。

大学入試問題研究サイト






最終更新日  2008.03.24 17:30:23
コメント(0) | コメントを書く
2008.03.23
テーマ:大学入試(65)
カテゴリ:入試問題検討
東工大の'08年前期入試の数学の問題について書いておきます。

よく練られていて、バランスよく受験生の実力を見ようという良質な問題が今年も並んでいます。東工大の入試で成功するためには、小手先の技術ではなく真の実力を磨くこと、それ以外にはない、ということです。

第1問は、微積の計算問題です。東京理科大でよく見るようなややこしい計算問題です。近頃、受験生から「面倒くさい」という声をよく聞くのですが、そうした意識への警告と言える問題だと思います。面倒でも地道にコツコツと確実に計算していくしかありません。
研究者、技術者として最前線に立つためには、見かけの華々しさには踊らされない地道な努力が求められるのです。そうした素質も、入試問題では試されているのです。
hlogh→0はほぼ自明ですが、時間的余裕があるのなら、証明を付けておく方が無難です。

第2問は、はさみうちを利用する極限の問題で東工大では頻出のパターンです。ababとで場合分けが必要になるのも、東工大ではお決まりのパターンです。abの場合がなかなか難しいのですが、それをものともしない「大学への数学」4月号の解答は秀逸です。なかなか試験会場で思いつけるものではありませんが、よく、味わっておいて頂きたいと思います。
なお、cfv21ウェブサイトにおいては、誰でも考えつけるどん臭い解法を心がけています。

第3問は、コーシー・シュワルツの不等式(正しくは、コーシー・シュヴァルツの不等式と言うらしい)を思いつければ、10分少々で解答できてしまう、今年の東工大の問題の中では最も易しい問題なのですが、思いつけないと大変かも知れません。東工大の入試問題では、大学の教養課程くらいで使う教科書や副読本のようなところからそのまま焼き直して作ってくる問題を見かけます。この問題もその一つと言えると思います。高校2年生くらいまでにさっさと教科書の基本事項をマスターしておいて、高3では、受験勉強の息抜きに、専門的な本にも目を通しておくと良いのです。大学では、こんなこともやるんだ、それで、高校で2次関数だの、数列だのやるんだな、ということが納得できれば、受験勉強にもなお身が入るというものです。

第4問は、回転変換と楕円の融合問題です。回転変換を使うと計算が膨大になることもありますが、ここでは、回転で考える方が良さそうです(偶然かも知れませんが)。こうした問題では、技巧を弄するよりも、まずは、最もシンプルな解法で行き詰まるまでやってみて、対処不能になってから、別の工夫を考える方が良いと思います。
今年の問題の中では、最も取り組み易い問題です。

全体を通して、第3問をコーシー・シュワルツであっさりと片付けた受験生は非常に有利だったと思います。ですが、第3問ではまってしまったとしても、第1問、第4問を完全解答し、第2問を半解すれば、数学としては充分に合格ラインだと思います。

大学入試問題研究サイト






最終更新日  2008.03.23 18:33:36
コメント(0) | コメントを書く
2008.03.22
テーマ:大学入試(65)
カテゴリ:入試問題検討
東大の'08年前期入試の物理の問題について書いておきます。

数学と比較すると、うなって考え込むような問題はありません。昨年の問題と比較しても、基本的で軽量級の問題ですが、今年の問題は分量が多いので、かなりスピードを上げて解かないと、もう一科目に取り組む時間がなくなります。
昨年が少々無理だった、という反省があるのかも知れません。

第1問は、力学の基本的な問題です。これとよく似た問題が'80年代にも出ていたように思います。教科書をしっかり理解しておけば充分に正解可能でしょう。今年、地方の進学校の合格者数が多かったのは、こうした問題のためだろうと思います。授業中に、塾なんて行かなくても基本的なことをやっておけば東京の受験生に負けないんだ、と言っている地方高校の先生の顔が目に浮かぶようです。
ですが、来年はまた昨年の第1問のような問題に戻るかも知れないので油断なきように。

第2問は、ネオンランプの電流-電圧特性などが出てくるので、一見して難問かと思いますが、やっていくと標準的なコンデンサーの問題だとわかります。非直線抵抗の技巧のようなものも必要ありません。この問題も処理能力が問われている問題で、物理的な検討をするような部分はありません。ただ、やることは多いので、時間的には苦しいかも知れません。

第3問は、ちょっと目新しい気体の問題です。大気や海中の状況を研究している研究者が日常的にやっている計算を出題したものだと思われますが、やはり、物理的に思索するような部分はなく、Iの(5)の計算方法が問題になる程度です。c(0)-c(L)という形から、dc/dzをLから0まで積分する定積分を思い浮かべれば良いでしょう。容器内の気体のモル数がnという条件をうまく使うところがポイントでしょうか。
恐らく、この問題は、元々単振動するところまでだったのを、時間的に厳しすぎるというところで、切り詰めたのだろうと思います。

全体を通して、数学のよく練られた問題と比べると、ちょっと物足りない、もっと分量を減らして、物理的な検討を必要とする問題を工夫して欲しい、と、私は思います。
ただ、昨年はかなり重量級の問題だったので、毎年、今年のようなわけではなく、東大志望の方は、身の回りの自然現象や、学校で行う実験の考察について、じっくりていねい考えることを心がけて欲しいと思います。

大学入試問題研究サイト






最終更新日  2008.03.22 09:28:09
コメント(0) | コメントを書く
2008.01.20
テーマ:大学入試(65)
カテゴリ:入試問題検討
センター試験の、数学IAと数学IIBの問題を解いてみました。
今年の問題も、これが、数学の能力を見るのに適切な問題だとは私にはとても思えません。

まず、数学IAについて。
第1問[1]は、台形の面積を立式して2次不等式を解くだけの問題で、計算ミスに注意するだけです。
[2]は、必要条件、十分条件の問題で、難しくはありませんが、「かつ」、「または」と「否定」が組み合わされていて、論理の考え方が完璧に理解できていないと正解できない問題です。これは良い問題だと思います。
第2問は、2次関数を平方完成し、グラフを考える問題ですが、グラフを描いて考えれば、難しくはありません。計算も面倒にならないように工夫されています。
第3問は、図形の問題で、正弦定理、余弦定理、接弦角の定理、方べきの定理を扱う問題で、基礎事項をしっかりマスターできている人は、計算ミスに注意すればよい程度の問題。強いて言えば、EA,EC,EDの長さを考えるあたりで、見落としている条件がないか、はまらないように注意する程度です。
この問題では、接弦角の定理や方べきの定理は記憶していなくても、三角形の相似を意識させるようになっているので、解けるはずです。
第4問は、場合の数、確率の問題で、場合の検討抜けが怖い問題です。
落ち着いて、全ての場合の確率の和が1になることを確認した上で期待値の計算をすれば良いのですが、解答欄に合わなくて困った受験生もいたことだろうと思います。
全般的に見ると、易しい方の部類で、十分に検算をする余裕もあって、満点続出だろうと思います。平均点もかなり高いと思われます。

数学IIBについて。
まず、第1問[1]で問題文を見るなり、精神的動揺を起こしてしまった受験生がいただろうと思います。
メアリー・ポピンズの「スーパー・カリフラジ・リスティック・イクスピアリ・ドウシャス」とか、「魔界転生」で天草四郎がつぶやく「エロイムエッサイム、エロイムエッサイム、我は求め訴えたり」(こんなの知っている受験はいませんね)とか、何かおまじないを念じて、正気を取り戻してから取り組むようにしたいものです。
変な式ですが、変な部分は消去できるようになっているので、落ち着いてやれば、誘導がていねいで、難しいところはありません。
[2]は、弧度法でラジアンの定義や扇形の面積を理解しているかを見る問題。こういう問題で思うのですが、a などという文字を使って計算させる意味が私にはどうしてもわかりません。題意を取り違えたり、途中の計算をミスして、試験中に悩んだ受験生も多いと思います。数学IIBの試験なのに、余弦定理を使わせるのも、私には賛成できません。最後に、正弦の周期を考えさせるところは、数学の力が出るので、なかなか良いと思います。
第2問は、放物線の接線や、面積を求め、場合分けをした上で、面積の最小値を微分して求める問題。数学の実力を見るのであれば、もう少し単純素朴な状況設定の方が良いのではないかと私は思います。計算もかなり面倒です。もっとひどい年もありましたが。この辺は、センター試験向けにかなり計算練習を積み、検算の方法をしっかり習慣づけておかないと、試験中にトラブルになる問題です。数学の問題と言うよりも、注意力の問題。
第3問は数列の問題です。センターとしては、こういう問題しか作れないのでしょうか?私は、もっと単純な問題で基礎的な力を確認するので充分だと思います。この問題も、完答は容易ではありませんが、面倒でも誘導通りに計算するだけで、考え込むようなところは全くありません。計算ミスに注意するだけです。
第4問は空間ベクトルの問題ですが、この問題は、面倒な計算をさせないような工夫が為されていて、比較的よく練られた問題です。それでいて、共線条件などをよく理解していないと、途中で行き詰まります。
ベクトルCPの大きさを求めるところがやや面倒ですが、これは仕方がないかも知れません。空間ベクトルでは、どうしてもこういう部分が出てきます。
最後の方で、ベクトルCPが三角形と垂直、などと書いてあるので、途中の答がわかってしまったりします。逆に言うと、ここで、[ス] の枠がゼロでなければ、どこかミスしているということに気づけるようになっています。センター試験出題者は、こういう出題を工夫して欲しいと思います。最初でケアレス・ミスをやって最後まで気づかず、大問1題全滅、ということは、受験生には酷です。
最後に四面体の体積が出てきますが、「外積」などと言う余計な技巧を使う必要もなく、なかなか良い問題だと思います。
数学IIBの方は、満点の人も少なからずいると思いますが、当てずっぽうで正解できる問題もなく、分量が多いので、平均点はなかり低いように思います。
毎年思うことですが、計算よりも、もう少し、概念理解とか解法を考えさせるような問題にするべきなのではないでしょうか?

明日以降、大学入試問題研究サイトにおいて、各問題を検討してみたいと思います。

追記
1月22日、数学IAと数学IIBの第1問~第4問をアップしました。
上記にリンクを貼ってあります。






最終更新日  2008.01.22 23:48:28
コメント(0) | コメントを書く
2007.08.30
テーマ:大学入試(65)
カテゴリ:入試問題検討
2007年度東工大前期の物理の問題を考察してみます。

ことしの東工大の物理は厳しい内容でした。こういう時は、あまり無理をせず、無難な問題を確実に取っていく方が合格に近いように思います。力のある受験生が無理に難問にハマりこんで大ケガをしたのではないかと危惧します。

第1問の、ベルトコンベア上の物体がバネにつながれている問題は、今年東大[1]でも出題されており、時々見かけるテーマで、いろいろと注意が必要です。
東大[1]のように力学的エネルギー保存を用いて単振動の振幅を考えることが多いのですが、この問題では、「箱が滑っている時間が短く、その間のベルトの動きを無視する」という条件設定がついていて、この条件をどう利用するかということが問われる問題になっています。
[B](e)で、箱が滑り出すときの各要素の間の関係を、この条件設定のもとでうまく処理するのは、限られた時間の中では困難だろうと思います。
結局、摩擦の問題で、滑り出さない条件を考えれば済むことなので、[A](c)で用いたグラフを使って考えれば、滑り出した位置が振動端であることに気づけないことはないと思いますが、厳しかったことでしょう。
無理をせず、[A]を無難に正答しておくことが合格する上で有利になったのではないかと思われます。

第2問が、今年の3題の中では取り組みやすい問題で、これを落としてしまうと合格は難しかったと思います。気体の問題では、仕事のした、された、仕事の符号に充分に注意する必要があります。
[B]では、入り組んだ状況のように見えますが、物理的状況をよく整理して、[A]の結果を利用せよ、というヒントをどう読むか、というところに神経を使ってもらえれば、完答できるでしょう。

第3問は、波の絵を描いて、波がいくつ入るか、と、考えてゆけば大したことはないのですが、波の公式や正弦波の式にあてはめようとすると、問題文の意味がつかめないと思います。
「物理」という科目は、「物」で理解する科目です。「文理」ではないので、絵を描いて実際の波の動きはどうなっているのかを「物」を見ているかのように把握しながら解答したいものです。
とは言え、(d)では、問題文に記されている状況をよく理解して考えないと、時間ばかりロスすることになります。
物理の試験と言っても、この辺は国語の読解力が問われるので、高校の授業で、「国語」の時間は理系の内職の時間というような学習態度では、東工大は無理です。
将来、研究者として論文を書くようになれば論述力も必要です。
この問題を見ていると、たとえ入試に必要のない科目でも、高校の授業を大切にして頂きたいと思います。
(d)の意味がわかってしまえば、「精度」を問題にしていますが、後半は簡単な整数の問題でしかありません。

どんな本にも書いてあることですが、難関大学の物理の問題をこなすためには、付け刃(やいば)的な学習は不可です。
物理では公式の数は少ししかないので暗記して当然、公式の背景に潜んでいる物理的な意味をしっかり理解しておく必要があります。
特にことしの東工大では、それが厳しく問われた、ということです。
第1問[B]はやや、入学試験としては不適切に難しいように思いますが、確実に合格ラインに届く点数を確保した上で、残された試験時間を楽しませてもらおう、という感覚で取り組めば、点数につながる答案が書けるだろうと思います。

CFV21大学入試問題サイトへ






最終更新日  2007.12.28 13:29:55
コメント(2) | コメントを書く
2007.08.04
テーマ:大学入試(65)
カテゴリ:入試問題検討
2007年度東工大前期の数学の問題を考察してみます。

ことしの東工大の問題は例年と比べるとやや取り組み易い問題だったように感じます。
試行錯誤をいろいろとしてみないと解けないというタイプの問題はなく、どの問題もラクではありませんが、ていねいに見てゆけば最終解答にたどり着けそうです。

第1問の整数の問題は、'91年前期[1]と同一テーマなのですが、'91年の問題の方が遙かに迫力がありました。
'91年は、団塊ジュニアの時代で受験競争も熾烈を極めた時代、東大、東工大、京大が毎年、うなりをあげるような難問を出題していた頃です。
3の5乗を3の3乗で割るとどうなるか、ということを調べれば、問題の仕組みはすぐに分かります。場合分けも単純で、第1問としては、適切な出題だと思います。
(2)が問題文を読むだけでは戸惑うかも知れませんが、(1)がついているので、落とすわけにはいかないだろうと思います。

第2問は、数学IIの微積と極限を組み合わせた問題で、それなりの計算をさせながら、b/aの極限がうまい数になるように仕組まれていて、出題者のセンスを感じさせてくれます。
類題をいろいろと作れるので、今後、予備校の模試や地方国公立の入試問題で、この問題の変形パターンが流行するだろうと思います。
やることは、2直線のなす角が指定されたときに正接の加法定理を使う技巧と、定積分の公式の利用だけなので、入試会場では、第1問と同様に正解しておきたい問題です。

第3問は、答はすぐに分かりますが、論証が大変な問題で、ことしの4題の中では、最難関の問題だったと思います。
恐らく、採点も大変で、100人単位の教授が、3日3晩不眠不休で採点しなければならなかっただろうと想像します。
それだけ、日本の科学技術を背負って立つ技術者を育てるために、受験生の探求心を試そうという意欲的な出題と言うことができます。
答案を書くポイントは、論証の抜けがないように注意する、ということです。
東工大の前期の数学は、充分に時間が与えられているので、焦ることなく、丁寧に場合分けを考えていくことが大切です。
大学入試問題サイトに示した解答は、入試会場向けに最も素朴な方針で考えたものですが、「大学への数学」4月号や、旺文社の「全国大学入試問題正解・数学」には、より優れた考え方が紹介されているので、参考にしてください。

第4問は、計算が面倒な上に、解答が汚い形になりますが、東工大の計算問題ではこの問題よりも遙かに面倒なものも出題されたことがあります。
この程度で投げ出すようでは、一流の研究者・技術者になることはできません。
最後の部分が、やや出っ張った感じなのですが、これを気軽に抜かして考えてはいけません。
東工大では、はさみうちの原理を使う極限の問題が頻出なので、はさみうちを使って、きちんとした答案を書くようにしてください。

ことしの東工大数学は、第1問で勢いをつけて、第2問のきれいな答を見て加速し、第3問で、ちょっと考え込み、一応のところまで攻めておいて、第4問で計算ミス・勘違い・早とちりに注意する、という、起承転結型の戦略で臨めばよい、という感じでしょうか。

CFV21大学入試問題サイトへ






最終更新日  2007.08.04 12:28:00
コメント(0) | コメントを書く
2007.07.26
テーマ:大学入試(65)
カテゴリ:入試問題検討
定常的に更新して行きたいとは思っているのですが、またまた、休眠状態が続いてしまいました。

2007年度東大前期の物理の問題を考察してみます。

このところ、東大物理は比較的穏やかな問題だったのですが、今年は考え込んでしまう部分があります。
何も考えないで多分こうだろうと安易に考えてしまう方が正解できてしまうかも知れませんが。
東大内部で、物理は少し易し過ぎるのではないか、という意見が出ていたのかも知れません。

第1問の力学の問題は、バイオリンの弦を題材にしたような問題文になっていますが、ベルトコンベアの問題で、以前にも難問が出題されたことがあるテーマの問題です。
前半部分は、基礎的な問題ですが、基礎事項に忠実に考えてもらわないと正解できません。物理では勘に頼ると必ず出題者に裏をかかれるので、教科書に書かれている内容に即してていねいに考察することが大切です。
後半部分は、力学的エネルギー保存則を考えます。単振動の途中で速度と変位がわかっていて振幅を求める問題では、エネルギー保存の式を立てるだけで容易に解答が得られます。この考え方は、必ずマスターしておくべきです。
最後のII(4)が難しいのですが、要するに、ベルトコンベアに強い力で押さえつけてしまうと、それだけ余計の距離、ベルトコンベアにくっついて動き、周期も長くなる、ということです。振幅が大きくなっても、単振動の周期には変化がないことに注意してください。

第2問の電磁気の問題は、円筒形の導体の中で円形の磁石を落下させると、レンツの法則による反発力を受けて、一定速度で落下するようになる、という問題です。
この手の問題では、普通は、運動方程式を立てさせて、速度が一定になる状況を考察させることが多いのですが、この問題では、問題文中にその状況が書かれていて、解答に対する要求からは省かれています。
数学の得意な方は、微分方程式を立てて解けば、速度一定になる状況がわかると思います。
ただし、試験場で「どうして速度一定になるのだろうか」という方向に脱線すると第1問、第3問を考える時間がなくなるので注意してください。
この問題は、しっかりと基礎学力をつけた受験生であれば、問題文の指示通りに解答すれば正解できるので、落とせない問題です。

第3問の波の干渉の問題が手こずるかも知れません。
余計な心配をしないで安易に考えてしまう方が正解できるかも知れません。
IIは、一見、単スリットの問題のように見えるのですが、単スリットで考えると正解できません。
II(3)は、すき間の幅が広がると通過する波が多くなる、というところにポイントがあります。
出題者は、考え方の道筋を指示するために、「x=0から出た円形波の変位が点Pでゼロである瞬間に、すき間内の各点からくる円形波のすべての変位が点Pで同符号である(強め合う)」という書き方をしてくれているのですが、この記述をヒントと見ないで、正攻法で考えようとすると、試験場の限られた時間の中では混乱してしまうかも知れません。
複雑になりそうなときには、問題文の指示するところの意味をよく把握するように努力して頂きたいと思います。

物理の場合、問題をざっと眺めただけでは、難易度の判断ができないのですが、今年の東大物理では、1題ずつ、時間を20分で制限しながら見ていくという進め方しかないだろうと思います。

CFV21大学入試問題サイトへ







最終更新日  2007.07.26 19:50:22
コメント(0) | コメントを書く
2007.04.04
テーマ:大学入試(65)
カテゴリ:入試問題検討
再び長らくお休みしてしまいましたが、復活します。

きょうは、2007年度東大理系前期の数学の問題を考察してみたいと思います。
難易度は例年と変化なしという評価が多いようですが、私は、やや易しく、分量的にも小ぶりだったように思います。
ですが、普通の国公立大学のレベルと比較すれば、格段の差があるので、東大理系を目指す受験生は安易な気持ちを抱かないで頂きたいと思います。

第1問の数学的帰納法の問題ですが、東工大でよく見かけるタイプの問題です。
東大受験生なら、証明すべきことが何かということはすぐにつかめると思いますが、数学的帰納法の形にまとめるのが意外と大変な問題です。
東大理系でも上位の1割くらいは、これくらいであれば、構想数分でスラスラと答案を書き上げてしまうのですが、一般的レベルの受験生は、即座に答案を書き始めないで、まず、数学的帰納法の証明のストーリーをじっくり練ることから始めてください。
この問題では、数学的帰納法の構造を考えるところに注力してください。
あやふや点をクリアにしてから、答案を書き始めるべきです。
合格のためには、30分以上かけてでも完答すべき問題です。

第2問は、普通の国公立大学の入試問題として標準レベルの問題です。
余弦定理や極限に関する基本ができているかを見ている問題で、この問題は絶対に落としてはいけません。
逆に言うと、このくらいの問題でも難しく感じる受験生は、まだ基礎力が弱いのです。
難関大学の入試問題にアタックする前に、学校の数学の授業で使うような基礎的な問題集を1ヶ月くらいの間に仕上げてください。
この問題の答案が15分くらいで書けるレベルを目標にして、1日2時間以上、しかもその間、完全に数学に没頭するという感覚で、集中力を身につけながら、スピードもつけながら、みっちり練習を積んでください。

第3問は、単純な2次関数の問題に見えますが、構造的にも複雑で難問です。
解答を書く作業も手間がかかる問題です。
要領の良い受験生なら、論理展開の不備による減点を多少覚悟してでも、計算用紙で計算しつつ、要点だけを拾い出して、グラフや図を多用しながら、解答を書くと思いますが、この問題を懇切丁寧に完璧に説明し尽くそうと思ってしまうと、他の問題に回す時間がなくなります。
本年度の問題でも、6割程度を取れば充分合格ラインに入ります。
無理をせず、各問題のバランスを考えながら、答案を書くように心がけてください。
なお、大学入試問題研究サイトでは、考え易いように「2次方程式の解の配置」という技巧を用いて解いてありますが、この技巧が使える問題は、2次関数の最大最小の問題として解くこともできます(簡潔になりますが考えにくくなります)。

第4問は、受験技巧がものを言う問題です。
東大でも毎年必ず、よく勉強してきた受験秀才の努力に報いてあげよう、という問題を出します。
その中では、「スペクトル分解」はマスターしている受験生の少ないテーマですが、最近、早稲田理工でも出題されています。
他大学の過去問で採り上げられているテーマについても関心を持っていて欲しいという出題意図だと思います。
東大理系を狙うのであれば、一通りの受験技巧はすべてマスターしておくべきだ、ということです。

第5問の確率の問題は、難易度としては大したことはないのですが、場合分けを見落とすと命取りとなります。
こういう問題は、科学技術に対する慎重さ、注意深さを見ようとしているのか、わかりませんが、細心の注意を払う必要があって、意外と正解しづらい問題です。
こういう問題に対処する注意力を養うためには、数学をしっかり勉強するというよりも、友達づきあいにおいて、友人が一つの言葉でどのように感じるかを友人の目の表情から読み取るようなことを普段から心がけたり、ボランティアに出かけた福祉施設で、障害者の方にどのようにケアをしたら良いかを考えたりすると良いのです。
あるいは、いろいろな模擬試験をたくさん受けて、たくさんケアレス・ミスをやって、どうしてミスしてしまうのか、自分の精神構造にまでさかのぼって、自分を見つめ直す、ということも良いと思います。

第6問ですが、(1)の図形的考察は、東大受験生なら誰でも気づけると思います。
説明が面倒なので、この問題は、引いて微分して計算で対処する、と言う方が、答案が書き易いかも知れません。
問題は、(2)です。
本年度の問題では、この問題が最後に来ているので、大ケガをする受験生はいなかったと思いますが、こういう問題が第1問に来ていることもあるので、ハマらないように充分に注意してください。
一度手がけると、その問題が解けるまでその問題のことが頭を離れなくなる、というタイプの受験生は、この問題で、(a+x)/(a-x)=2として、うまく行かなかった時点で、一旦、断念して他の問題に移り、この問題のことを忘れて次の問題に集中する、という精神的なトレーニングを必ずやってください。
ダメな問題にこだわってしまうと、合格切符は逃げてしまいます。

実際の入試では、恐らく、数学を得意とする受験生で、完答している人が数十人はいると思いますが、本年度の易しめの問題でも、私は、合否の分かれ目は5割を切っていると思います。
実は易しい問題が難問に見えてしまったり、単純ケアレス・ミスに気付かずにその先で解答不能に陥ったり、問題文の条件を見落としたり、で、なかなか、思うように解けないのが普通です。
試験会場で、異常心理状態になってしまったり、急激に腹痛を起こしたり、ということもあります。
本年度の問題でも、私は無理に満点を狙わずに、安全を考えて取り組むべきだと思います。
まずは、第1問、第2問を完答することが第一目標です。
英語や理科が得意という受験生は、これだけでも合格できます。
第4問がスラスラ書けるのなら、第5問で場合分けを忘れてしまっても、大きな被害にはならないでしょう。
ですが、第4問で手間取るのなら、第5問も落とすことはできません。
第3問、第6問は、残された時間の中でできる限り取り組んでおけば良いと思います。

試験開始となり、一通り、第1問から第6問まで見渡して方針を立てるときに、第5問の確率が簡単そうだ、ということに、気づけると思います。
ですが、試験会場で易しく感じる問題にこそ充分に注意が必要です。
第5問のような問題でのミスは気づきにくいので、本年度の問題の中では、この問題を最初に解答して、第1問、第2問、スペクトル分解を知っていれば第4問、第6問(1)と解答したところで、一度、この確率の問題に戻り、新鮮な気持ちで問題・解答を見直すと、場合分けの抜けているところに気付き易くなります。
その後、第3問、第6問をできる限り考察し、他の問題の解答を一通り見直してから、最後の5分くらいで、再度チェックする、くらいで万全でしょうか。

CFV21大学入試問題サイトへ






最終更新日  2007.04.04 13:24:43
コメント(0) | コメントを書く

全10件 (10件中 1-10件目)

1


Copyright (c) 1997-2017 Rakuten, Inc. All Rights Reserved.