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カテゴリ:『タイと人』
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駐在員と日本人の狭間で。 海外に住むと、殊更日本のことが見えてくるもんだが、その際に 今、住んでいる(駐在している)国とどうしても比較してしまう。 当たり前のことかもしれないが・・・。 ・・・日本じゃ、とか、日本人なら・・・とか。 これは、思っていてもあまり言わないほうがいい。 だって、此処は日本じゃないんだもの。 そうやって言ってみたところで、物事の解決には何ら役に立たない。 ・・・そりゃ、アンタの国のことだろ?俺たちは知らんっ! こう言われたらそこまでだ。 かの有名な『トヨタ看板方式』すぐれたシステムだと欧米に認められ 導入されたこともある。 要は、「受け入れる度量」の問題かもしれない。 お国柄や、文化思想のの違い、生い立ちや貧富の差などの問題があっ ても、物事に対する『是非判断』の基準は国が成熟してくると、平均化 されてくるものだ。 そこには教育レベルの向上や諸外国との交流など色んなその国の努力が 必要であり、先進国は自らの力もしくは限りない努力でそれをやって来 たわけで・・・一朝一夕には得られるものではない。 タイ人を雇用し、うまく使っていくことは、それなりに難しい。 インド人、中国人、ブラジル人、ベトナム人・・・同じことであろう。 ただ私は最近思うのであるが、やっぱり我々海外進出組は、初戦はよそ 者なのだということだ。 ---そんなん今頃気がついたんか。 そんな風に先輩駐在員殿の失笑されるかもしれませんが、ただ最近はも っと謙虚に考えるべきだと思うようになった。 ---仕事、商売させてもらってんだから・・・、と そこの国の人々に「技術・ノウハウ」を伝授していくことに関しても そこの政府は日本の企業を「優遇措置」してでも迎え入れているのはそ れらが欲しいからであり、有利な経営環境を与えてもらっているのは事実 だ。 何を言いたいのかというと、 ---給料払って、尚且つ貴重な技術を教えてやってんだ。 それでも怠慢し、覚えが悪く、応用も利かない。所詮はこの国の人間 はこんなレベルなんだよ。 こう思っている日系企業の駐在員が意外に多いのではないか。 特に、自分の意に反することをされたり、裏切られたりした時。 でもですね・・・考えてみたら。 そう簡単に日本人の培ってきた技術や管理ノウハウを「吸収」され ちゃったら困るんですよね。 こう言うと私も、彼らを心の中では馬鹿にしてんだと思われても仕方 ないのですが・・・。 表現が難しいのですが、彼らには我々の技術やノウハウを身につけて もらいたい、いやそうして我々の役に立ち企業業績をあげてもらいた い。そして数十年後には日本に肩を並べる水準に自然となっていても らいたいと思うのだ。 それでも、彼らの能力Upの遅さを口では非難しながら、内心ホッツと している部分がある。 痛し痒ゆし なのだ。 こんなことを内心で葛藤しながらも、ふっっと気がついてみると、そん な自分もやっぱり、日本は日本人は「先進国」であって欲しいと望んで いるわけで、そう簡単に追いつかれ追い越されたくないと思っているの です。 駐在員であることと、日本人であることとは・・・違うのです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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