喜多川泰さんの本 「株式会社タイムカプセル社」
色々と考えてしまうお話でした。未来の自分に向けて書いた手紙を、数年後に配達することを事業とする会社に働くことになった45歳の新井さんのお話。新井さんが届けることになった手紙を配達するなかで、出会う人たちの人生に触れ、自分の人生も見つめ直していきます。希望に満ちた、純粋に未来を夢みた言葉が書かれた手紙に背中をおされることもあれば、夢見た自分になれていないことに愕然とし、手紙なんて読みたくなかったという場合もでてきます。届けた手紙の意味とは‥。本の中には、たくさんのつらい思いをしてきた人たちがでてきます。自分の書いた手紙の言葉に救われる人もいれば、いろんなつらい思いをしてきた人だからこそ、でてくる言葉で、救われる人もいます。言葉の重さを改めて考えさせられるお話でした。この本で心に残った言葉は、⚫︎「来たときよりも美しく」少し要約した書き方になってしまいますが、私が生まれる前より、いい世界になっていてほしい。そんな意味がこもった言葉を、なんかいいなと、こうあれたらいいなと思いました。⚫︎「生きているってことは、きっと僕にはまだ役割があるはずだって自分に言い聞かせています。今ここに集中。今日だけを精一杯生きるしかない。」⚫︎「人生のどこかで転んだり、どん底に落ちたり、どうしていいかわからなくなってしまうようなことがあって、誰にも相談できず一人で苦しんでいるのなら、本屋にいくといい。立ち直るきっかけをくれる重さをもった言葉が詰まった本がそこにはたくさんあって、あなたに読まれるのを待っています」言葉は人を幸せにもするし、苦しめもする。重さをもった言葉をどう使っていくか。あなたはどう生きていきますか?と問われ、理想や現実や、自分の弱さと向き合う時間をくれるような本でした。ぜひ読んでみてください。おすすめです♪株式会社タイムカプセル社 新版 十年前からやってきた使者 (喜多川 泰シリーズ) [ 喜多川 泰 ]