「大人こそ絵本を読むべきだと思います」
たまたま見た「木曜日は本曜日」というYouTubeで、上白石萌音ちゃんが、言ったこの一言にはっとしました。
たしかに。。
この前読んだ絵本の中にも、お母さんが子どもに「まだそんな小さい子が読んでそうな本読んで‥」と言われる一コマがあったのですが、大きくなれば文字が多いものを読むものみたいな先入観というか、私もそんなふうに言われた記憶もあるし、絵本は小さい子が読むものだってどこかで思ってしまっていました。
けど、そんなことないですよね。
大人になってから手にとる絵本は、子どものためにではあるけれど、読み聞かせる私が癒されたり、ぐっときてしまって泣きそうになったり、たくさんの感情や気づきをくれます。
上白石萌音ちゃんもおっしゃられていたのですが、小さい頃は主人公の気持ちで見ていますが、大きくなってからはお母さん側の立場になって感情移入をしたり、本は変わっていく私たちに、変わらず寄り添ってくれて、昔とは違うメッセージを届けてくれたりするんだなって、このYouTubeを見て思いました。
前置きが長くなってしまいましたが、このYouTubeを見て一番に思い浮かんだのが「たからもののあなた」でした。
毎回涙がでそうになって読むのに苦労しますし、
子どもも、これは泣きそうになるから嫌っていう本で、私たち親子にとっては、読むのにちょっと心構えがいる本です。
けどそれはきっと、お互いがんばっているから染みるんだよねって思うから、特別なとき、そっと開きたくなる本です。
お仕事をされていて毎日忙しいおかあさんと、ようちえんのフウちゃんのお話。
ようちえんでもおかあさんのことを思っておかあさんの絵をかいたり、おかあさんのお迎えを心待ちにしているフウちゃんですが、仕事が残業になったのかお迎えがおかあさんではなくおばちゃんになってしまい、書いた絵を見せられなくてがっかりしてしまうフウちゃん。
がんばってるおかあさんにフウちゃんは、朝ごはんをつくってあげようとしますが‥
最後、お互いの気持ちを打ち明けるところ、本当にぐっときます。
保育園で働いているからこそ、お迎えを今か今かと待っている子どもたちの気持ちは痛いほどわかりますし、自分の息子たちにも、同じ思いをさせてきていることに、何度迷ってきたかわかりません。
子どもの気持ち、親の気持ち、両方わかるからこそ、最後のふたりのおやくそくは特別なんです。
この本を読んだあと、私たち親子もいつもぎゅっとします。
毎日いろんな気持ちを乗り越えながらがんばっているからこそ、この本が染みて、涙がでるんですよね。
それを親子で、いつも私たちがんばってるもんね、かっこいいね、最高だね、また明日もがんばろうねってする日々の積み重ねはきっと、私たちを強く優しくしてくれるんじゃないかなと願いながら、この本をしまいます。
今は、フウちゃんど真ん中の私たちですが、息子たちが大きくなったとき、もう絵本を読み聞かせしなくなった頃読むと、私はまた泣いていると思います。
忙しくしながらも、毎晩絵本を読んだ今のことを思い。フウちゃんと重ねてしまい涙していた息子を思い出し。
何年たっても、この本は私にとって特別なんだろなと思います。
とっても素敵なお話です。
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