この本を読み、1番に思ったことは、
今ある当たり前を、当たり前と思っちゃいけないな
でした。
1880年代のアメリカが舞台の本当のお話。
その頃は、図書館は誰もが利用できるものではなく、子どもは入ることすらできませんでした。
子どもにとって本が大切だという考えすらなかった時代に、主人公のアンは、
子どものために自由に本が読める環境を整えるために、尽力をつくします。
女性の立場も弱い時代に、子どものためにと行動したアンのおかげで、たくさんの人の気持ちを動かし、たくさんの分厚い壁を何度も壊して壊して、
今ある、誰でも、無料で、たくさんの本に触れられる環境があるのだと知ることができました。
図書館には、子どもが自分で手を伸ばせば届く位置にたくさんの本があり、子どもが座りやすい高さの椅子と机があり、気持ちのよい光が入る窓があり、エアコンがきいた涼しくて気持ちの良い環境が整っています。
もう見慣れたこの景色も、当たり前なんかじゃないよなって、改めて思いました。
誰かのためを思っての工夫と思いやりと、それを当たり前にしてくださった先駆者たちの想いが、今の幸せな時間を作ってくださっているんだと、見える景色が変わってみえてきました。
女性はこうあるべき
人種の違い
貧富の差
決して昔の話ではなく、今もなおあるこの問題。
この本では深くは触れてはいませんが、
本という繋がりで、色々な人はいるけれど、繋がりあえるよと優しく言ってくれているようにも思いました。
本が好きな方
図書館を身近に利用されている方
大きくなったら図書館や本に関わるお仕事がしてみたいと思っている方 など
心に残る何かがあるかもって思ったりしました。
読書感想文として、図書館や本に思いを馳せてみる時間も、いいかもです。
おすすめです♪
図書館に児童室ができた日 アン・キャロル・ムーアのものがたり [ ジャン・ピンボロー ]