この本を読んでの一番の感想は、私も学生時代にこの本に出会いたかったなでした。
今までも何冊かHSPについての本は読んできましたが、この本は、例えが会社などではなく、学校生活が舞台になっており、より学生さんにはわかりやすく、共感しやすい内容だなと思いました。
そして学生さんの親御さんにも、今こんなことで悩んでいるかもしれないと気づくことができるきっかけになるかもしれないなと思いました。
私自身もHSPだと思っているのですが、息子2人もHSPかなと感じています。
HSPを知ったのは、ほんの3か月前くらいで、まだまだ勉強中の身ですが、知れば知るほど、なんであんなに困ったりもやもやしたりしていたのかがわかり、自分を理解することにつながり、じゃあそこからどうすればいいのかと先を見据えて考えれるようになってきました。
この本では、学校生活でのこんなときはどうすればいい?が、たくさんの例題と対処法も書いてくれています。
私自身のことでいえば、発表することがとにかく苦手で、できるだけあたらないようにと過ごしてきていました。もしあたったとしても、あたまが真っ白になり、とんちんかんなことしか言えなかったり、おどおどしてしまったりし、どんどん自分が嫌いになっていきました。
間違っていても堂々と発表できる人が羨ましかったですし、なんで自分はみんなと同じようにできないんだとずっと思っていましたが、そのことについて人と話したこともありませんでした。
しかし、この本にはその理由もメカニズムも、些細なことすぎて人に話できないことも、HSPの特性だと書いてあり、なんかいろんなことが繋がった気がして、ほっとしたんです。
現状もおどおどし続けた過去も何も変わりはしないんですけど、ただただ嫌いだったあの頃の自分も、ここからだったんだねと認めてあげることができた気持ちになりました。
5人に1人の割合でいると言われているHSP。
きっと今も同じように、HSPの特性で行きづらさを感じていたり、こんな自分が嫌だと感じている人に、HSPのことを知るきっかけが、身近なとこにあったらいいなとすごく思いました。
そして、うまく言葉で表せずに、
「学校へ行きたくない」「しんどい」しか言えなく理由についても、詳しく書いて下さっていて、はじめて納得することができました。
息子たちも、波がありながらも、行きたくないと言うことがあります。
理由をきいても、はっきりとした答えが返ってくることは少なく、そんな理由で休ませてもいいんだろうかとさらに悩んでいました。
ですが、このHSPの特性からくる気になることや疲れからくる体調不良。
そして、モヤモヤした心の内を言葉にして表現するのが苦手という特徴を知っているだけで、
あぁ今はそういう状況なんだなと気づけ、
高ぶった神経をクールダウンする方法を一つずつやってみようかと、本にのっていた方法を試してみたり、できることや寄り添い方を見つけることができました。
今までは、休んだからには休んだ分追いつかないといけないんじゃないかと焦ってしまったり、明日には行こうねと追い込んでしまっていたり、逆効果のことばかりしていたことにも気づけました。
他にも、テストで点数が下がってしまったときは、下がってしまったこと以外に、HSPさんは、先生や親の期待を裏切ってしまったと、先生や親に見捨てられるような恐怖を感じやすいとありました。
そういう視点で、テストの点数をみたことがなかったのですが、もしかしたらそう思ってしまっているのかもしれないと知れて、自分の発する言葉にもっと気をつけないといけないと思いました。
まだまだたくさんの気づきがあったのですが、
HSPの特徴は、どう扱うかによって、強みにも弱みにもなるとあり、その通りだなと思いました。
生きづらさやネガティブに繋がりやすい特性だと、自分の経験上つよく思うのですが、
感受性が豊かで幸せをより強く感じられたり、
より深く人と繋がりあえることもあったりと、
決してマイナスばかりではないことに改めて気づくことができました。
しんどいと感じている方に新しい気づきや、寄り添い方を教えてもらえる本だなと思いました。
おすすめです♪
10代HSPさんの 「しんどい」をかるくする本 そのままのキミで生きやすい道の見つけ方 [ みさきじゅり ]