ドーナツのあなのはなし
ドーナツはなんで穴が空いているのか?この本を読むまで考えたこともありませんでした。食べ物に関する絵本は、息子たちの食いつきがいいのでよく図書館で借りるのですが、この本は特に息子たちが好きで、もう5回は借りて読んでいます。ドーナツの穴を最初に考えだしたのは、ハンソン クロケット グレゴリー船長。船乗りのハンソンさんが、まだ船長になる前の船のコックの助手をしていた頃に発明したと、この本を読みはじめて知りました。ドーナツははじめ穴などあいてはなく、毎朝中まで火が通っていない、中がベトベトのパンを食べていたそうで、ハンソンさんが試しに真ん中を丸い蓋を使って穴をあけて揚げてみると、まぁびっくり🫢中まで火が通っており、こんがりあがっている!そこから毎朝おいしい朝食が食べれるようになり、ハンソンさんの船だけでなく、噂はどんどん広まり、現代でもドーナツはみんなから愛されている食べ物になっているというお話でした。ドーナツのお話はもちもんおもしろいのですが、このハンソンさんの一生もこの本の中では描かせており、13歳から家をでて海で働くようになった生き方など、現代では考えられないたくましさを感じられたり、航海の途中に、自分の船や乗組員の危険を承知で、寒い海の中おぼれかけていたスペイン人の水夫を救助し、その勇気をたたえ、女王イザベル2世より勲章を授けられた話なども書いてあります。ドーナツの穴を発明した人が、勲章ももらってるすごい人でもあることも知れたり、いろんな視野が広がる絵本です。息子たちの気になるのは、ドーナツになる前の、中がベトベトな生焼けパン。本のなかでは、食べるとお腹にずっしりたまるので、「おもり」と呼ばれており、おもりを作ってほしいとリクエストがあり、おもり作ってみました。中が生焼けのものは、いつもなら失敗作になるのに、これを昔は船のなかで毎朝食べてたのかーと話ながら食べるのは楽しいですし、やっぱ穴のあいたドーナツのほうがおいしいねと改めて気づいたりしました。おいしくないから、工夫しようとする。困っている人がいたら助ける。美味しそうだけでない、なんか大事なことも感じられる「ドーナツのあなのはなし」。おすすめです♪