2006/01/16(月)20:58
茶木の音楽紀行 54
駅から10分ぐらい車で行くと、運送屋らしき所に着いた。
事務所に入りクワストフはそこの人たちと少し話してから鍵を受け取って我々は小型
トラックに乗り込んだ。
そこには同じ形の黄色のトラックが5・6台駐車してあり、そういった物を「LKW
」と呼び全部メルセデスだった。
クワストフはLKWの中で今から何処へ行って何をするのか説明してくれていたが、
よく分からないままでまた10分ほど行くと今度は絨毯工場らしき所に着いた。
店の人に注文書を受け取り、我々はポールに巻き付けてある巨大な絨毯を8本LKW
に積み込んだがそれだけでへとへとになった。
どうやらこれを各家に配達するようであり、それが我々の仕事だった。
この辺りは彼にとって地元で土地勘があり、住所の書かれた紙を見て大体その家に辿
り着く事が出来た。
LKWから絨毯を引っ張り出し、彼が前、僕が後ろを担いで部屋の中まで運んだ。
こちらの家は何処も大きく、従って部屋も大きく運ぶ絨毯も巨大でありそれを2階ま
で運ぶのが一苦労だった。
クワストフはLKWの中で次々といろんな事を話掛けて来て、全く通じ合わない会話
もたくさんあったが、彼はそんなことは気にせずどんどん話した。
8軒分全部配達が終わるともう昼を過ぎていて、工場へ戻って集まったお金と領収書
の写しを手渡し、運送屋でLKWのキーを返し、クワストフの車に乗り込んだ。
「これから僕の家で飯を食ってそれから授業に行こう!」と彼は言ってハンドルを取
った。 つづく