2009/03/04(水)10:13
『はっぱ64』山本直樹
楽天内『はっぱ64』検索
まんがの整理をしていて見つけた。まれにまとめ買いをして読み洩らしていることがある。
気をつけなければ!!
全三巻。昭和62年発行
昔のまんがの空気がぷうんとただよう。無駄なトラブル。
葛藤。無駄に見える。
けど胸さわぎの放課後みたいなセックスのじらしは短く、
さっさとしてしまう(と言っていいのかな)
だからストレスなく、そのトラブルを楽しめて・・・
マンチャラ小日向くん(作者:石坂啓)
とか、もーっこの人達なんなの!!という人が
いなくなって、小日向くんはその人達のよいエキスをとりこんで
ちゃんと生活が続いて・・・
そういう話も希望があって、成長があって、じんとくるのだけど
楽しかったときとか、トラブルなく働けてた仕事時代なんか、
ああ、このままずっとここでこのメンバーで働いていきたい
と思ってもそんなわけにはいかない
一人一人成長してるから・・・でも・・・夢見たいときもある
だから、そんなあほな、と思ってもこのまんがの最後が
すき。
『あさってDANCE』にもあるテイストだけど、
吉田まゆみの『ひとりじゃないってば!』にも出てきた
かわりゆく心への寛容・・・とでもいうのか
「いつまでぐだぐだやってんだよ!!」とか
「もうさよならするっていったジャン!!」とか
そうやって迷うこともあるでしょうよ、まあ、ちょっと
待ってなさいよ。待てないならどっかいっちまいな!!
帰ってきてもいいよん。
というような、やさしい楽さ加減が、昔のこの人のまんが
のすきなとこだ。
えは上手になったけど(何様?誠にすみません感じたことそのままです)、この頃のエロの方が色っぽいね。
こういうまんがは今は出てこないのかなあ。(最近の漫画は花とゆめもんとアフタヌーンもんしか読んでいません)
貧乏や不便さ・・・生活のやぼったさが昭和のまんがに
すばらしいあじつけをもたらしてると思う。
「こんな生活感のない部屋、ありえない!!」といいつつ
インテリアの雑誌を見て、必死の努力で部屋をかわいく
してみたりとか、かわいいふくもあまりなかったから
一生懸命組み合わせたりとか。
でも最近はともだちの家とかいっても建物自体がこじゃれてる。
インテリア雑誌で憧れてただけの家具やリネンも
適度な生活感で部屋に馴染んでる。
私はいまだにそれにあーいいなあと憧れてる。
そして憧れてる気持ちが懐かしくて楽しいままだ。
(センスがないから・・・限界感じる)
そういう楽しさにあふれている。山本直樹の昔のまんが。