カテゴリ:言語病理学
うちのビジョンスペシャリスト(視覚障害を持つ生徒をみるセラピスト)のベティー(仮名)
は他の学校にも出向いてセラピーをするんだけど、昨日あるものを見せてくれた。 彼女の生徒の一人に幼稚園生がいて、いつもプルアウト式でその子をみているのでその教室の他の生徒から「いったいこのおばさん(ベティー)はこの子となにをやっているんだろう」という質問がでたらしい。 ベティーはそれはいい機会だということで、そのクラスで視覚障害のことを簡単に説明したらしい。どういう訓練をしたりするのか、どういう難しさがあるのかなどを話したらしい。担任の先生の助けを使ってみんなで「杖」を作ったりしたそう。 これはわたしも知らなかったことなんだけど、視覚障害をもった人が使う杖は先が赤くなっていて、視覚障害をもたない人が先の赤い杖を使うと違法なんだってね。先が赤い杖を持っているひとが交差点にいるのを目撃したら手助けをすることも市民の責任らしく、それをしないことは違法らしい。ほほ~~。視覚障害に関してはわたしはまだまだ知識が足りません。 そうそう、はなしがずれてごめん、 視覚障害について学んだあと、クラスの生徒ひとりひとりがベティーにお礼のカードを作ったらしい。ベティーが見せてくれたのはそのカード。 幼稚園ではもうフォニックスをならっているのがわかるくらい、それぞれがんばってカードに書いている。ベティーの苗字「Mrs.XXXX」というのはおそらく先生が黒板に書いたんだろう、みんなつづりは間違っていなかった。 他はたぶん「そのまま書きたいことはサウンドアウトしてがんばって書きましょう」みたいなことだったんだろうな、いろいろな綴りでかかれていた。幼稚園レベルでは綴りの訂正はしないらしいね。サウンドアウトするままに書く練習をするみたい。 へ~~、と思ったのが、 多くが「親愛なる」の「ディア」(Dear)を「Der」と綴っていた。おもしろい。正しく綴れていたのは15人中(それくらい)二、三人ぐらいかな。ドゥ/イー/アーだろうから思考的にそのままね。ここで、Dearと書く子とそのままDerと書く子の違いはなんなんだろうね。サイトワードの認識の違いなのかな?DERじゃ、なんか足りないって思う子がいる、ってことなのか、それとも手紙の書きなれ??家でよく本を見ている?? 「Thank」は「Thak」がわりとあったかな。きっとサンキューじゃなくて「サッキュー」って聞こえてるんだろうなぁ。実際そういう発音している子供いるものね。かわいいわぁ。 「For」は「Fur」や「Fer」がわりとあった。これはきっと周りの大人がそういう発音をしてるからなんだろうなぁ。。。たくさんいるもんなぁ、「Thank you fer」って発音してる人。(笑) 「ティーチ」(Teach)が「Tech」と書かれているのも多かったわね。トゥ/イー/チという思考ね。うんうん。 アバウト(About)は「Bout」になっているのがよくあったわ。「ア」は軽い発音だから認識できてないんだろうな。うんうん。 ほとんどの生徒が「Thank you Mrs. XXX for teaching us about canes」とか書いているなか、一人だけ「Thank you for teaching us about visual impairment」ってかいている幼稚生がいた!つづりこそは先生から教えてもらったんだろうけど、ビジュアルインペアメントと書きたい思うことでもすごいじゃんね。 絵の描き方も同じ幼稚園生でもレベルがそれぞれでおもしろかったな。みんなかわいいね。 (特にわたしの時代の)SLPは「読み書き」の分野にはあんまり詳しくないので(これに関しては意見がいろいろあるからここでとどめて置く)、こういうふうに読み書きの基礎をならい始め書き始めた幼稚園生が言葉をどのように聴いているのか、発音しているのか、理解しているのかというのをちょっと知ることができるのはとってもおもしろいと思う。 そんなことを思っていた中、あるクラスの担任が「今でも下痢(ダイアリア)を正しく綴れないのよね!生徒が下痢をするたびに親との情報交換ノートに書かないといけないんだけど、それでも覚えられないの。」と言った。 よかった、わたしだけじゃないのね。(笑)下痢のつづりは難しすぎ。 わたしは「スパゲッティー」のつづりも覚えられないのよ。Hがどこにはいるのか未だに把握していない。どうせ発音していないんだからいらないジャン。(こんないい加減なことを言っていいのか。。) こんな年でつづりの間違いをして「かわいい」なんて誰も思ってくれないしね。 コンピュータをつかってレポートをかいているとつづりの間違いを勝手に直してくれるっていうのも問題なんだけどね。便利なんだけど。 幼稚園児には負けられないな。(ってはりあってどうする!) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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