ホメオパシーのバイブルホメオパシーの診断は具体的にどうやってするのか? それには、ホメオパシーのバイブルと言うべき2冊の本が欠かせません。 一つは「Materia Medica」(マテリアメディカ)と呼ばれるレメディーの辞典のようなもの、もう一つは「Repertory」(レパトリー)と言う、辞書みたいなものです。 Materia Medica(マテリアメディカ)について これは、約3000種類といわれるレメディーについて詳しく書かれた本です。創始者であるハーネマンから始まって様々なホメオパス(ホメオパシー療法を施す人)が書いています。多少違う情報もありますが基本的には同じでどれを使うかは個人の好みもあると思います。 そのレメディーの物質としての背景、各身体の機能(頭、顔、胸、胃、腸、手足など)ごとにその症状の特徴が書いてあります。また、食べ物の嗜好、睡眠、夢、そして精神状態などの記述も重要です。 もう一つ、ホメオパシー療法で大事なものがModality(様相)です。 これには、amelioration と aggravationがあります。 Ameliorationとは改善させるもの、aggravationとは悪化させるものと言う意味になります。 例えて言うと、腰痛に悩む人が、「横になると楽になる。」という症状があればそれは、ameliorationで、「歩くと痛みが増す。」と言う症状があればそれがaggravationと言うことになります。 これはレメディーを決める際の大きなポイントになります。 Repertory(レパトリー)について これはとても分厚い本で辞書のようなものです。 先ず、項目別に「Mind」(心)、「頭」「胸」「胃」「睡眠」「便」「一般」などに分かれています。 例えば、「夕方5時ごろになると死への恐怖を強く感じる。」と言う患者さんがいたとします。 これをRepertoryで見ると Mind(心) - fear(恐怖)- death(死)- afternoon、5.p.m.(午後5時) と言う項目があります。そしてその項目の後にそれに合うレメディーの名前が記載されています。 もう一つ、例を紹介しましょう。 「手が氷のように冷たい。」と言う患者さんがいたとします。 Hands - coldness- icy となります。 レメディーの記載の仕方にも3種類あって、ランキングが表示されています。 ランクの一番低いレメディーは小文字の普通の字体、次のレメディーが小文字で斜体で太字となります。一番ランクの高いレメディーが大文字の太字です。 これを見て、同じ症状を示すレメディーにも効き目に違いがあることが分かります。 ホメオパシー療法はコンサルテーションで患者さんとのカウンセリングを通して集めた症状の中から重要と思われる物を最大10項目選んでそれをレパトリーを使ってレメディーを絞りこみ、最後にMateria Medica で確認してレメディーを決めます。 2000ページ近くにも上るRepertoryと前述のMateria Medicaがホメオパシーのバイブルでホメオパスの机の上にいつも置かれています。 |