初夏の南極半島
朝日テレビで南極半島のゴミの山と温暖化について報道していたので紹介します。 空を飛べない鳥といえばペンギンが最初に思い浮かぶが、現在18種類おり日本人がペンギンと云うとイメージするのが「アデリーペンギン」らしい。 このアデリーペンギンの繁殖期に訪れる先は初夏の南極半島で、ここ最近ゴミの山と地球温暖化により大きな変化が起きている。 アデリーペンギンの繁殖期は産卵して約一か月で孵化し、体温調節できない雛は雄、雌両親鳥が交替しながら暖めて育てる。天敵には「盗賊カモメ」「ヒョ-アザラシ」がいる。映像で見ればかわいそうと思うが自然環境の生態系で考えれば仕方ないことであろう。 現在大きな問題になっているのが、まず大量のゴミである。南極にゴミというのが信じがたいが、フォトジャーナリストの藤原幸一氏が十何年前に南極を訪れて以来、このゴミの山をなんとかしたいと毎年ここを訪れているとのこと。なぜこんなゴミの山があるのだろうと不思議に思うが、このゴミは1950年代から南極に基地を設けて来た各国の探検隊が捨ててきたもので、温暖化が進むに連れてゴミがむき出しになってきた。 温暖化が進むに連れて、永久凍土と呼ばれている地域「コロニー」が崩れ落ちてどんどん海に接している海岸線は内陸の方に上がって来ている。昔は一年中氷で覆われていたゴミがしだいにむき出しになり海岸線の岩などに溜まっている状態になり、アデリーペンギンが海から上がり繁殖地に戻る際ここを通ることになり、むき出しで破棄されたワイヤーなどで傷を負い、その怪我が原因で命を落とすことも結構あり、親を失った雛は十中八九生き延びることはない。 1998年の南極条約議定書により、南極基地で出るゴミは焼却処分した灰まで持ち帰ることになったが、今まで出したゴミの処分まではどの国も予算不足のため手を付けていないのが現状らしい。日本国が出したゴミは推定340tらしいがこれも予算不足でまだ対処してない。 温暖化についてはここ50年間で2.5℃上昇とのこと。この2.5℃が物凄い環境変化を招いている。氷山の内側の部分から溶け出しているのだろう、ある日突然水が噴き出し、鉄砲水となって一気に海へ流れ出していく映像は凄まじいの一言。この鉄砲水の被害を被るのはアデリーペンギン達である。 コロニーはどんどん崩れて行くは氷山からは鉄砲水 この破壊的な環境を生み出したのはまぎれもなく僕達人間なんですね。「北極熊の生態」と云う日記にも書いたが、なんでもいいから僕達のできる小さなことから環境問題を考える時が来たのだと思う。 京都議定書に無関心のUSAもっと真剣に地球の自然について考えろ!