KAYO in ENGLAND

2006/11/20(月)05:15

フィボナッチ

シュタイナー的 数学・幾何の話(26)

明日から「フィボナッチ」のメインレッスンに突入。 10年生です。 フィボナッチは、イタリアの数学者。 中世ヨーロッパ随一の数学者です。 彼の何が凄いかって? ヨーロッパでは当時、ローマ数字が使われてました。 時計の文字盤とかに良く見かける、 XIIとか書くやつです。 因みに、 I=1 V=5 X=10 L=50 C=100 D=500 M=1000 を表します。 例えば、1086なんて数は、 MLXXXVI と書きます。 ゼロもないし、 文字の羅列だけで位取りもない。 記録するには、何とかなるけれど、 これで、計算までしていたんですね。 例えば、 DCCXXVII - CCCXXXXVIIII なんて計算をする。 さて、やってみてください。 (実際に生徒にもやってもらいます。) 面倒でしょ。 難しいでしょ。 でもフィボナッチは、数学を勉強するうちに、 インドで生まれた記数方法(私達が現在使っているもの)が、 計算には便利だと言うことに気付いて、 それを普及させるために本を書いて出版したんです。 それが、先日書いた "Fibonacci's Liber Abaci" という本。 実は、インドの記数法は、 5世紀には発明されていたのです。 それがアラビアに伝わり、 アラビア人がヨーロッパに伝えようとしたけれど、 ヨーロッパ人は、東洋人の発明したものなんて、 受け付けられなかった。 というか、ゼロ、無、っていう概念が、 ヨーロッパ人には分からなかったんですね。 ということで、 フィボナッチが本を出版するまで、 インド式記数法は闇に葬られてしまったわけ。 この本が出版されたのは、1202ADのこと。 発明されてから、 ヨーロッパ人が受け入れる準備ができるまで、 こんなに時間がかかっちゃったんですね。 さて、このLiber Abaciには、 有名な問題が載っています。 「兎の問題」と言われるものです。 さて、知りたい人、いる・・・???

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