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「返答・追伸・No1」 の続きです。 それでは、質問者の方の最初の質問に戻ります。 「成熟した大人の(人格の)私が その時制限を受けたままで止まっているチャイルドを愛し育てる。というのですが 成熟した大人になれていない自分をみるばかりでどうしていいのかわからなくなってしまいました(いきづまりを感じています)」。 それについてお答えしてみたいと思います。 これはおそらくですが、こういうことが起きています。 まず、あなたの中に成熟した大人の女性の人格の部分はちゃんとあります。 「無いんじゃないか?」とか、「そんなに成長していないから」とか思われるのかも知れませんが、ちゃんとあります。 この成熟した大人の女性の人格の部分が無いと、今までの人生が成り立ってきたはずが無いのです。 ちょっと考えてみて下さい。 そんな難しい話しじゃ無いです。 あなたは、成人して、社会人として働いても来たでしょうし、「この人と共に人生を歩もう」という男性を見つけて(男性の方もあなたにそういう思いを抱いて)ご結婚もなさった。 お子さんも生まれて、新たな家庭を築いた。 それで普通に回っているでしょう? 別に重度の虐待家庭ですとか、完全に崩壊しているすさんだ家庭とかではないでしょう? 社会人としても、まあ普通につつがなくお勤めできたでしょう。 お母さんとしても、まあ普通にお子さんを育てていらっしゃるでしょう。 一般的な良識を持った市井の市民として、まあ普通に暮らしていらっしゃるでしょう。 ここで私が書いていることも、「ああ、そうかもしれないな」くらいの感じで理解なさっているでしょう。 その成熟した大人の女性の人格がちゃんと無いと、こんなことは無理です。 先ほど、「現実の夫と子供を目の前にして、父親と兄弟姉妹の役を振ってしまっている」と書きましたが、あなたは「年がら年中いつも」それをなさっているわけではありません。 母親目線で(母親の意識・人格で)子供と接している時もありますし、夫にもきちんと妻目線(妻の意識。人格)や成人の女目線で、接している時もあります。 正確には、意識の構造とは、そうですね、こう説明しましょうか。 例えば、あなたがある日、夫と接している時、妻部分60%、女部分20%、子供の母親部分10%、自分のインナーチャイルドの部分10%の混合状態で、会っているとしましょう。 妻の人格の部分が一番表に出て、主にそこで夫と接してコミュニケーションをはかっています。 そこであなたの子供のころの惨めさを思い出すような、先ほども述べましたが、今や抽象的なエッセンスのような部分が反応する出来事が起こる。 例えば、夫と子供が仲良く話し始める。 するとこのインナーチャイルドの部分がいきなり、90%MAXで表に出てきて、意識の大半を占めてしまう。 で、・・・私なんかと話すよりも楽しいんだろうなと嫉妬する・・・自分では相手を喜ばす事が出来ないんだ・・・私には価値が無いんだ・・・等の思いを抱き、惨めさを味わい、自分をかまってよ、愛してよ、安心させてよ・・・というような感じになります。 何度か書いていますが、これは多かれ少なかれ、また内容の種類の違いこそあれ、誰にでもあることです。 ただ、あなたが苦しんでいるのは、まあ、自分自身の実感として「その度合いが大き過ぎるだろう」というような感じなのだろうと思います。 しょっちゅう「心の底から突っつかれ続けているようで、休まる間が無い」というような感じなのかも知れません。 それでインナーチャイルドワークとは、その混合状態のままで行なうには、自分でもわけわからなく混乱しやすいので、このことを正していこうとするにしても、とりあえず有効な手段として、成熟した大人の女性の人格の部分とインナーチャイルドの人格の部分を分けて出現さし、そこで交流して、思い込みを正そうという手段なのです。 それで、実際にまず成熟した大人の女性の人格を表に出してみますね。 ところがまずこの時点で、100%成熟した大人の女性の人格にはなりません。 そもそも意識の構造自体が、そういう風にはなっていないのです。 すべての色々な人格部分が自分の側面ですから、ある意味では常に混合状態です(それが普通です)。 ただ、「どの部分の比率が大きく今、前面に出ているのか?」というようなことなのです。 それで、まあ、仮定として、その成熟した大人の女性の人格を80%表に出したとしますね、それで残り20%で他の部分が混ざっている状態と。 それで、もう一人の交流したい相手、インナーチャイルドの部分を表に出します。 便宜的な言い方ですが、意識のMAXを100%とすると、この時、成熟した大人の女性の人格40%、インナーチャイルドの人格40%、残り20%みたいな状態になります。 ともかく交流をはかりたい、成熟した大人の女性の人格と、インナーチャイルドの人格を主に表に出して、交流し始めます。 具体的には、この成熟した大人の女性の人格で、まずはこの子の精神的な母親代わりを努めます。 それでこのインナーチャイルドの人格の部分というのは、ものすごい感情のエネルギーを持っています。 思い込みも激しいです。 それはそうなんですよ、無理ないです。 この場合で言えば、成熟した大人の女性の人格が、この子に「あなたはそのままで、ありのままで、愛される素敵な子よ」とでも言ったとします。 この子にしたら「そんな事実は無かった」という話になります。 この辺、私が書いても本当にそのインナーチャイルドの子の正確な反応を再現することは出来ません。 もう人それぞれの個性なので、さすがにいただいた短い文面で、すべてを推察するのは無理です。 ですから、ありうる一般論として聞いてください。 正確な反応はあなたが一番、ご存知のはずです。 それでここで、質問にあった「成熟した大人になれていない自分をみるばかりでどうしていいのかわからなくなってしまいました(いきづまりを感じています)」という状態になってしまうのですが、この時、おそらくこういうことが起きています。 この交流の時、インナーチャイルドは自分の抱えている不安などを感情のエネルギーや思いや疑念として一気にぶつけて来ます。 すると、その成熟した大人の女性の人格40%、インナーチャイルドの人格40%の所が、インナーチャイルドの部分がぐわっと勝って80%、成熟した大人の女性の人格10%、残り10%みたいな状態になります。 ところが、こちらは成熟した大人の女性の人格を保っているつもりですし、その目線を保っているつもりですから、イメージで言うと、その成熟した大人の女性の人物像の中に、インナーチャイルドの不安感や不信感とかが、下からわいてくるように入って来て中を占拠し、表向き大人の女性像、中身インナーチャイルドの不安感や不信感という、張りぼてみたいな状態になってしまうことがあります。 この時、目線だけは大人の女性の人格を保っているつもりですから、インナーチャイルド側の目線というより、「ああ、私、ダメな人間だ」とか、「未熟な女性だ」とか、「母親失格ね」とか、そんな風な感じになりやすいですが、その不安感は実はインナーチャイルドのものなんです。 それで本物の成熟した大人の女性の人格の方は、もっと高い所から、優しく微笑みながら「あらあら」とでも言っているような状態になります。 これに対処する手はいくつかありますが、一つは仕切りなおして、きちんと成熟した大人の女性の人格を本当に表に出すというもの。 あるいは一時、その張りぼての女性像を出すのをやめて、まずはインナーチャイルドの不安感や言い分をちゃんと感じてあげるとか。 「私には子供がいるのですが 私に似ているところがあると どうしても受け入れられないのです こんな私が 私のチャイルドを受け入れることが出来るのだろうかと 不安になってきます」という質問もいただきました。 それで、色々な角度から言うことが出来るのですが、今回はこういう角度から言ってみたいと思います。 あなたのインナーチャイルドを最初から、あなたは受け入れています。 それは不可分なあなたの一部なんです。 もう最初っから、あなたの大事な心の一部なんです。 なので受け入れらるかどうかって心配する必要は無いのです、完全に受け入れ済みですので。 言っていることはわかるのですが、むしろここでの本質は「インナーチャイルドの思い違いを、どうやって心地良くスムーズに変えてあげる手伝いができるのだろうか?」みたいな方が本筋なのです。 お子さんとの関係は、さすがにそこまで言及するなら、セラピーを受けに来ていただいて、もっと詳しくお話しを聞いて、きちんと見て見ないとわかりませんし、いい加減なことも言えません。 ただ、一般的なことを言わせてもらえばですが、ご自分とインナーチャイルドとの関係性が良好に変わって行けば、お子さんとの関係性も良好に変わって行く可能性が高いものです。 <次回に続きます> お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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2012年07月23日 16時56分14秒
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