のんびりの国・ゆっくりの国のんびりの国、ゆっくりの国へ私にとって生まれて初めての外国がメキシコでした。もう20年以上も前のことです。 住んだのはグアダラハラというところです。たまたまゼミでグアダラハラ出身の作家の本を読んでいたので、そこに住むことにしました。メキシコ第二の都市で、日本でいえば、京都のように美しいところだと聞いていました。でも私が一番好きだったのは、青い空でした。日本のように水色でない、青い空です。 どこへ行ってものんびり、のんびり。時間がゆっくり流れていくような、すすんでいないような。 妖怪博士で名高い水木しげるさんが、ノンフィクション作家の大泉実成さんと平成10年か11年にメキシコを旅しています。妖怪に出会う旅だそうで、本にもなりました。その本の中でふたりとも口をそろえて、「別世界です。日本じゃこんなのんびりした世界は考えられません。」と言っています。ほんの5年前のことです。昔も今も相変わらずのんびりなのにはちがいありません。 昔こうだったよ、と言うと、最近行ってきた人が、今でもちっとも変わっていない、というのを聞いて、びっくりと同時に、うれしくなります。私の中では20年前のままです。今度行ったらどんなにかわっているだろう、と覚悟はしていますが、変わっていない、と聞くと、妙にはしゃいでしまいます。お願い、あの頃のままでいて、と心のどこかで願っていたのですね。 休みのたびに少し旅行しました。そのときの様子など、また日記でお話したいと思います。 1.ラ・パス 2.サン・ルーカス岬(カリフォルニア半島最南端) 3.マサトラン 4.プエルト・バジャルタ 5.グアダラハラ ここに住んでいました。ハリスコ州というところにあります。 中岡哲郎さんは、グアダラハラ空港に降り立ったときの印象を「ハカランダの咲く町で」という旅のノートに記しています。ハカランダの花の美しさ、メキシコ・シティにはない美しい空気と透明な空。もうひとつは「若さ」。チリの殺されたアジェンデ大統領の講演を聴いてうけた影響を熱心に語る人達、そしてその名前がグアダラハラ大学の講堂につけられていること、など。 6.グアナフアト 7.パツクアロ(ミチョアカン州) 8.モレーリア 9.テオティワカン 10.メキシコ・シティ 11.プエブラ 12.モンテ・アルバンの遺跡(オアハカ州) 13.ミトラの遺跡(オアハカ州) 14.チワワ州 |