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本のある森

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本の紹介・幻想 ファンタジー

2020.08.11
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ある街の片隅にある小さなクラブ。小さな、ビリヤード台も置いていない店なのに、どうしても足を向けたくなるのはジョゼフ・ジョーキンズ氏の話を聞くことができるから。といっても運が良ければ、そしてウィスキーのソーダ割りと引き換えに、だけれど。
この店の古くからの常連ジョーキンズ氏、若いころは世界中を旅してまわったとかで、たくさんの奇妙な話を聞かせてくれるのだ。たとえば人魚の娘との恋物語、世界一大きなダイヤモンドを手に入れかけたときの話。金儲けのために作り出した病気に自分自身が苦しめられる男の話。プロペラ機で火星に行って帰ってきた男の話。幽霊の語る遠い昔の核戦争の話。


作者ダンセイニ卿が晩年まで書き続けたジョーキンズ氏のシリーズは5冊の短編集が出ている。この本はそのうち2冊から荒俣宏さんが日本の読者向けに編みなおしたもの。幻想的な物語が好きな方、素敵な夢を見たい方、機会があれば是非手に取ってみてください。


『魔法の国の旅人』
ロード・ダンセイニ
荒俣宏 訳
早川書房
ハヤカワ文庫FT47


本書は残念ながら絶版ですが、ジョーキンズシリーズの新訳が出ているようです。


ウィスキー&ジョーキンズ ダンセイニの幻想法螺話 [ ロード・ダンセイニ ]









最終更新日  2020.08.11 20:00:07


2020.08.02
ごくごく平凡な(そして家庭がうまくいっていないらしい)少女マリスは、ある日別の世界に迷い込み、言葉を話す虫や動物たちとともに世界の調和を取り戻すために働くことになる。
所謂異世界冒険ファンタジーなのだけれど、ネイティブアメリカンの神話を土台にしているせいかほかにない雰囲気。仲間になるのは人間の少年のほか、カブトムシ、毛虫、アリ、カエルや蜘蛛など。しかも挿絵の動物たちは全くデフォルメされていない(表紙にいきなり巨大な芋虫が描いてあります。でもこれは毛虫のアイシアのはず。仲間に芋虫はいないからだ。ちょっと毛も生えているし。ちなみに文中のアイシアはもっとふかふかです)。
長く絶版で、たまに中古ショップに出ても高値がついていることの多い作品。もし図書館で見かけたら是非手に取ってほしい。そしてこのグロテスクな表紙に耐えられたら、じっくり腰を据えて異世界への旅に出てほしい。多分自分の人生でベスト10に入る本のひとつ。


楽天では扱っていないようなので書籍情報を
『ふしぎな虫たちの国』
シーラ・ムーン作
山本俊子訳
冨山房







最終更新日  2020.08.02 20:00:08
2020.07.22
復刊された幻の小説誌【幻想と怪奇】の2号目。今回は人狼伝説。
人狼だけをテーマにした本は雑誌の特集、アンソロジーを含めてけっこう珍しい‥‥気がする。なぜかいつも吸血鬼とセットで扱われている感じなのだ。でも最近は、人狼ゲームのおかげで狼男というか人狼がけっこうメジャーになっているのだった。
ちなみに自分はこの人狼ゲームというものをまだ一度しかやったことがない。それもよくわからないまま終わってしまい、この先二度とやることはないだろう、という気がする。

以下印象に残った作品を‥‥と思ったけれど、どれを選ぼうか迷っている。【闇はもう戻らない】はコロナが気になって集中できない、と思いながら後半は引き込まれてしまったし、【ランニング・ウルフ】も素晴らしかったし、【屋敷の主人】は個人的に好きなタイプの話だし、【森になる】はラストでニヤニヤしてしまうし(オチの怖さと意外さでにやにやしてしまう話が好きだ)、【老人とオオカミ】はとても哀しくて、ラストは一枚の絵のように心に残った。
そして巻末の『次回配本』という言葉が良い。発売ではなくて配本なのである。たのしみ。

実は新型コロナのニュースチェックばかりしてしまって、ここ1週間ほどあまり読書ができなかったり、読めてもあらすじを追うのが精いっぱいという感じでした。反省。この本もあとで読み返したいです。






最終更新日  2020.07.22 20:00:08

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