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January 28, 2009
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テーマ:京都。(6067)
カテゴリ:旅行
旅先で、地元のスーパーに行くのが好きだ。
海外はもちろん、国内でもその土地ならではの個性がどこかにじみ出ていて、それを見出していろいろ想像するのが楽しいのだ。
一見画一的に見える大手スーパーでも、探せばいろいろとあるものだ。
冬の名古屋のスーパーには、必ず生の味噌煮込みうどんが置いてるように。

大晦日のカナート洛北には、見たことのない正月用品がたくさんあった。
おせちの量り売りには棒たらがあるし、お団子のように串に刺さった干し柿もある。
餅売り場には「星付き」なる商品がある。小型の丸餅の上に、ちょこんとおまけのようなお臍がついている。売り場のお姉さまによると、これは神様に供えるもので、羽二重でできているとのこと。
食文化観察が大好きな私にはたまらない。
大晦日というのは、その土地の特性が一番如実に観察できる日なのかもしれない。

少し早めにホテルにチェックインし、昼食はフロントの親切な女性のお勧めに従って、カナート洛北のお寿司屋さんでとった。
重兵衛寿司というお店。
茶碗蒸しのついた握りのランチが千円以下。食料品売り場とフードコートの狭間にあるお店なのだが、ちゃんとした職人さんが握ってくれる。お寿司が小ぶりで、太巻きが細くて具も細かいところに京都を感じる。

そして接客対応の女性の「おこしやす、どうぞこちらに」というイントネーションと、言葉は丁寧だけれど棘のある雰囲気に「京女」の底意地を感じて身構える。
しかし「言葉は丁寧だけれど態度はきつい」のは女だけではない。厨房の中にいる年配男性が、接客担当の女性店員に、遠まわしにやんわりちくりと嫌味を言い続ける。傍で聞いていた私が「きつっ。怖っ」とハラハラするぐらいなのに、それを聞いても動じることなく無視している彼女は、やっぱりすごい。
お寿司も茶碗蒸しも上品でおいしく、京言葉の応酬を見学できて興味深かった。
「観光地としてではなく、人が住んでいる一地域としての京都」に触れられたような感じがして、観光客にはお得なお店だ。

夕方、18:45ホテル発のシャトルバスに乗って四条へ向かう。
シャトルバスはホテルと京都駅を結んで1時間に1本くらいの割合で運行しており、京都駅に向かう便だけが途中下車可能。

神社めぐりに出かける前に、錦市場を覗く。
夫から「変な正月用品、買ってもよいよ」と聞いていないのに許可をもらって、いざ出陣。
普段から「わぁ、これ何だろう」とわくわくしてしまう錦市場、大晦日はさぞかし・・・と思ったのだが、既に店じまいが始まっていた。
錦市場
売れ残った商品をバイトの皆さんに分けているお店、既に商品の姿は消えまもなくシャッターを下ろすという状態のお店がほとんどで、シャッターの閉まっているお店もある。
残りのお店は最後のスパートをかけていて意外と活気があるが、大晦日に錦市場に行くのなら遅くとも19:00までには行ったほうがよさそうだ。

かろうじて営業していた「京都風たこ焼き」のお店で焼きたてのたこ焼きをつまむ。1パック6個で180円と安いのに、おいしい。中はとろりとしていて、生地は出汁が効いている。
店頭に「会員の方は100円」と表示があったが、何の会員なのかどうやって入会するのかは不明。はやり一見さんには教えてもらえないのであろうか・・・。

花屋さんで「安くしますよ」と花餅を勧められるが、「これをずっと持って歩くのもなぁ」と躊躇してしまう。

錦市場のはしっこで、店仕舞いをしている魚屋さんの若い衆が、向かいの料理屋さんの若いバイトの女の子に話しかけている。
「初詣とか、どうするん?」
お、デートの誘いか。でも彼女は「どうって、どういう意味?」と歯切れが悪い。
頑張れ。見たところ彼女は誘いなれていないタイプ。ストレートに誘った方がいいと思うぞ。
心の中で応援しながら通り過ぎたのだが、道を引き返してきた時には「うるさいわ。感じわるっ」と交渉が決裂していた。
ああ、大晦日に終わる恋・・・!

一方では、店じまいを終えた高年の女性が、向かい側の花屋の中高年の女性達に
「今年もお世話になりました。姉さま方、私はこれで失礼させていただきます」と
妙に丁寧に挨拶している。花屋の人たちは「ああ、おつかれさん」と鷹揚な返事。
上下関係が、通りすがっただけの私たちにもはっきりと分かる。
言葉使いは丁寧だけれど、イントネーションや言外の空気で、瞬時に上下関係が分かる
京都弁。グレちゃんのバイト先の料亭(*)の雰囲気だ。あな恐ろしや、京女の世界。

*:京都出身のグレゴリ青山さんが、高校時代にバイトしたお店。

この本で、京女の「いけず」の世界がリアルに体感できます。

あまりに寒いので、途中ブックファースト京都店で、お店を見学がてらトイレ休憩。
ここでお店オリジナルの「洛中森見MAP」なるものを思いがけず入手する。
森見マップ
これは、夜は短し歩けよ乙女などで有名な森見登美彦さんの作品ゆかりの地が詳細に書き込まれているオリジナル地図。森見さんの作品にはまって「京都に行きたい!鴨川デルタで遊んで、叡山電鉄に乗りたいっ」と思った私には思わぬ収穫。このマップは翌日以降の観光に大活躍する。ブックファースト京都店の皆様、ありがとう!何も買わなかったので、ここでかわりに宣伝させていただきます。

ちなみに森見登美彦さんのブログはこちら。祝・ご結婚!!

私おすすめの本はこの2冊。
 
「美女と竹林」は新境地のファンタジーエッセイ。読んでいて楽しいです。

ブックファースト周辺はデパート密集エリアで、早くも福袋の行列に並んでいる人もいる。

繁華街を抜けて祇園へ。
お目当ては常盤という蕎麦&うどん屋さん。私が好きだった萬樹といううどんやさんは店をたたみ岡山に引っ越してしまったので、そのかわりを探して雑誌などで見つけたお店。
常盤は深夜まで営業していて、おつゆがおいしいという話。

私は親子うどんを、夫はにしんそばで少し早めに年越し蕎麦をいただく。
常盤のうどん
うん、出汁は確かにおいしい。うどんと蕎麦でまったく違う出汁が使ってある。

お店は質素だけれどぴりっとした店構えで、鏡餅が飾ってあった。
干し柿つき鏡餅
おお、こう使うのか。カナート洛北で見た「串刺しの干し柿」の使い方が判明する。
なんだか斬新だわ。

お店の店員さんは、さすがに腰の低い京言葉。ほっとしていたら、店員さんに年末の挨拶をするお客さんが数組。うち一組に対しては、あきらかにおざなりな態度で接していた。出入りの業者さんなのだろうか。やはり京都の対人関係は、常に「上下」が明確にする必要があるのかと興味深く観察する。

この後、除夜の鐘がはじまるまで祇園を散策して時間をつぶそうと思ったのだが、あまりに寒くて断念する。川べりの石畳がこんなに寒いものだとは。
冬のヨーロッパは寒いと効くけれど、石畳であることも関係しているのかもと思った。
(最近、須賀敦子のヨーロッパエッセイを読み漁っているので連想・・・。)

見事な千鳥足のお父さんをよけつつ、お茶屋さんの軒先の品のよいお正月の「しつらえ」に感心して、予定より早く八坂神社へ。

まだ初詣には早すぎると思ったのだけれど、早くも「おけら火」を振り回している家族もちらほら。
祇園交差点のローソンの看板が地味に直されていることにほっとしながら、いざ八坂神社へ。
八坂神社
大晦日の八坂神社では「おけら参り」が行われ、参拝者は縄に火をいただいて家へ持ち帰るのだそうです。公共交通機関を使ってホテルに戻る観光客にはできない行事である。
なので護摩木にお願い事を書いて火にくべ、「おけら参り」への参加気分を味わう。

境内には屋台がたくさん出ていて、私はここでだるまを購入した。気分は森見ワールドなのである。
ちなみに「おけら火」の縄は1本1000円前後と高め。公認・非公認(?)の業者さんが入り乱れていてちょっと怪しい。
一方通行のガイドに従うと、八坂神社から円山公園を通って、知恩院へ誘導される。

円山公園の屋台は一段と怪しさを増し、なんというか、暴力団の資金源的なにおいがプンプン。名古屋では見かけない軽食を売るお店もあって興味深いのだけれど、あまり積極的に購入はしたくない感じだ。

そうこうしているうちに知恩院に到着。うってかわった荘厳さにほっとする。
知恩院

(つづく)





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Last updated  January 30, 2009 05:55:03 PM
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錦市場   YUTAの母 さん
大好きだ~~~~!!
卵焼き屋さんと、「鳥ハム」のお肉屋さん!!
などなど・・・買い食いしまくりたい!!! (January 29, 2009 05:53:08 PM)

YUTAの母さん   cha_wanny さん
錦市場、主婦には興味深い商品の宝庫ですよね。
あそこでいろいろ買って自宅で料理ってあこがれます。これをしたいがためにロングステイを考えていたりして。

ちょっと言葉ったらずだったところが気になって、日記を一部リライトしました。 (January 30, 2009 05:57:03 PM)

Re:京都旅行1_大晦日の京都(01/28)   85b2" さん
京都もいいですね~。
独身時代は『市場』に
それ程の魅力は感じなかったのに、今は大好き。
うちのご近所にもあればいいのに、と
羨ましがるばかりですが。

干し柿は故郷の石川県でも
お鏡に飾りますよ。
(January 31, 2009 07:52:25 PM)

Re:京都旅行1_大晦日の京都(01/28)   いちご396 さん
京都で年越し、私のとっては永遠の憧れです~。
市場も楽しそうですね。
タコヤキがとっても美味しそうで、思わずよだれが(笑) (February 1, 2009 10:45:35 AM)

Re:京都旅行1_大晦日の京都(01/28)   京野なすけ さん
はじめまして!
とっても興味深く読ませていただきました。
森見さんの小説、今日 たまたま文庫「夜は短し~」を買って来た所だったので これまたナイスタイミング♪と思ったのもあります。

京都旅行の続きも楽しみにしてますので、
リンクを頂いて帰ります^^
(February 2, 2009 04:20:57 PM)

85b2"さんへ   cha_wanny さん
市場、楽しいですよね。
私の義母も「錦市場は何往復しても楽しい。主婦のパラダイス」と言っていました。

>干し柿は故郷の石川県でも
>お鏡に飾りますよ。
おお、そうなんですね~。教えていただいてありがとうございます!
やっぱり京都と石川県は、雅つながりで風習も似ているのでしょうか。それとももしや串差し干し柿は一般的? (February 5, 2009 11:47:32 AM)

いちご396さんへ   cha_wanny さん
>タコヤキがとっても美味しそうで、思わずよだれが(笑)

うふふ、リライトしたかいがありました^^
ここでは1パック180円なのに、神社の屋台だと1パック600円なんですよ。 (February 5, 2009 11:48:33 AM)

京野なすけさん   cha_wanny さん
はじめまして!
タイミングよく興味もっていただけてうれしいです。森見さんゆかりの(?)地、ほかにもいくつか回りました。更新遅くて申し訳ないですが、お楽しみに。

京野さんのように最初にご挨拶していただけるとほっとします。
私のブログは重い・暗いテーマもあるので「ちょっと違うなぁ」と思ったら、遠慮なくリンク削除してくださいね。もちろん、削除する時は連絡なしで全然OKです。 (February 5, 2009 11:51:39 AM)

たこ焼き   nishibiwa さん
私も、このたこ焼きが、気になります。美味しそうですし、6個180円はお買い得です。そして、会員の詳細は不明とのことですが、100円になるのは羨ましいです。
観光とは関係ないことかもしれないですけど、「見事な千鳥足のお父さん」も、気になります(笑)。 (February 8, 2009 09:58:59 AM)

nishibiwaさんへ   cha_wanny さん
謎の会員システム、いつか誰かが解明してほしいです。
「見事な千鳥足のお父さん」、すごかったです。
祇園の萬樹の北の道路の、八坂寄りになって広くなっている道を、ふらふらと斜めに横断してこっちに向かってきたのでちょっと怖かったです^^;
彼こそ、おうちに帰れたか心配ですねぇ。 (February 10, 2009 03:31:45 PM)

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