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October 11, 2004
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カテゴリ:sweet days






「お前を見ていると、ナナを思い出すよ」








『恋敵』が居る。








彼女の名前は、ナナ。
クリッとした黒目がちな瞳が印象的な、年齢はiku3+達よりも年上の女性だ。

彼とナナのつき合いは、初めて会話した日から今日までで一年かそこいらのiku3+と比べるとかなり長い。
11年。
お互いの事を知り尽くしている…と思う。








『ナナ』という名前を初めて耳にしたのは、つき合う前の事だった。
本当は出鱈目な情報らしいが、当時、ケンジから

「遊には、本人は“彼女”と認めていないが不特定多数の女が居る」

と聞かされていた。
その為、彼の口から『ナナ』と聞いた時は、
恐らくその“不特定多数”のうちの一人なのだろうと思っていた。








「ナナっていうのがおるんやけど、俺以外には噛み付くんよ。
“アタシに関わらないで!”と言わんばかりに。
だけど、何故か俺だけには心を開いてくれているみたいで…」

そんな風に聞いた記憶がある。
何日も会えないでいると会った瞬間に飛びついてくる、とも。
彼が話す『ナナ』の話を聞いて、彼女は、ケンジが話していた様な“不特定多数”ではない、そう思った。
どんな関係なのかは分からないけれど、何かトクベツなつながりがあるであろう…と。








つき合い出してからも、その名前はよく耳にした。

「アイツさぁ、俺と一緒におる時は、本当に嬉しそうなんよ。
今年、けっこう雪が降ったやん?
寒がりやけ、他のヤツと一緒やった場合は、あからさまに早く帰ろうって態度を取るんよ。
だけど、俺がその場に加わるとはしゃいで、いつまでも帰ろうとせんのよね」

ふーん、と言うiku3+に彼は、お前も雪が降ったら子供みたいにはしゃぐやろ?と訊いてきた。
否定しようのない事実なのだが、その質問には答えずに聞き流した。彼は続ける








「俺にトクベツな女の子が出来たってナナは悟ってたみたいだよ。
iku3+とつき合いだしてから直ぐくらいから俺と顔合わせると、ん?って顔をするようになったんよね」

無言でお茶を飲むiku3+を後目に更に彼は話を続ける。
まるでヤキモチを妬かれている事をたのしんでいるかの様に…








「アイツにとって、俺は“トクベツ”かもしれん。
だけど、俺らがつき合う事は一生ないんよ。会ってみる?」

無意識のうちに、えっ?という顔をしたらしい。
不思議がるiku3+を連れ『ナナ』のもとへ。








彼女の住む家に着いた。








iku3+達が近付いてくると、嬉しそうに彼を見つめるナナ。
そして、この人、だぁれ?と言わんばかりの瞳でiku3+を見たが、ほぼ一瞬で彼女は悟ったようだ。
“この人が遊のトクベツなコ”だと。








“遊のトクベツな人は、アタシにとってもトクベツな人よ”
そう言わんばかりの潤んだ黒い瞳。














































04_1010nana.jpgナナは…
▼・w・▼ワン! でした(笑)。
彼は『人間の女の子』の事でも話すように、ナナについて語っていたんです。
ヤキモチ妬かれるのが嬉しかったみたいで…
犬とは知らずにヤキモチを妬いてしまったiku3+。恥ずかしい







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Last updated  August 22, 2005 01:25:25 PM
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