日本チーズ党・幹事長の日記

2011/04/17(日)08:50

さくらのお花見ならぬ、お味見

チーズ(151)

本日は、なかなか贅沢に3種類の「さくらチーズ」の食べ比べなんてしちゃってます(^^)v 上の二つ、左は共働学舎新得農場の“普通の”さくら。 右は工房で約1カ月熟成をした「さくら・アフィネ」 アフィネはフランス語で“熟成”を意味します。 手前は先週、フェルミエさんで購入したイタリアの「ラ・ロッサ」。こちらは山羊乳。 「さくら」のチーズはお店なんかで『白カビチーズです』って売られちゃっていますが、 表面についている白カビのようなものはカビではなく“酵母”です。 酵母と言って一番わかりやすいのは、日本酒でしょうか? さくらを香りをかぐと、酒粕っぽいアルコール発酵のような香りがします。 これが酵母の香り。 家庭でこれを熟成させようとすると、なかなかコントロールがしにくく、 酵母が発達してくるとどうしても“苦み”のような味が感じられたりします。 同じタイプでフランスの「サン・マルセラン」なんかにも感じられます。 「さくら・アフィネ」は箱に『職人熟成』と書かれているだけあって、 その辺りのバランスがとても良いです。嫌な苦味はありません。 切り口を並べてみました。 「さくら・アフィネ」はとろ~りとしていますが、真中の芯はしっかり残ってますね。 色はやっぱり山羊乳の「ラ・ロッサ」が一番白いです。 山羊のミルクは、青草を食べても“カロチン”が乳に移らないので真っ白なんです。 桜の香りが一番強いのはイタリアの「ラ・ロッサ」でした。 たぶん、桜の葉の塩漬けをほぼそのままの形で撒いているからでしょう。 塩味も一番強いです。 残念なのは、桜の香り、塩味が強過ぎちゃって、山羊ミルクの味が薄れちゃってますね。 普通の「さくら」は作りこまれただけあってバランスのとれた味わい。 ミルクの甘みと乳酸発酵の酸味、そして前述の酵母の香りがとてもバランス良いです。 この“酸味”が苦手と言う方も多いですが、バランス良い酸は全体の味を引き締めます。 「さくら・アフィネ」の一番良いところは、この酸味がまろやかになっている事。 熟成によって酸味の“角が取れた”って感じでしょうか。 皮が厚いので、外側だけ食べちゃうと、ちょっと“もそもそ”するのが残念です。 合わせたワインももちろんSAKURA! フランスのDOMAINE CHEVROT SAKURA(ドメーヌ・シュヴロ・サクラ)。 奥さまが日本人の作り手が作るここ数年話題のブルゴーニュワイン。 数年前奥さまのかおりさんから、共働学舎の代表に「タイアップしたい」とオファーがありました。 当初、ロゼにしてはしっかりした味わいのSAKURAとチーズの「さくら」を合わせると、 チーズの方が負けてしまうと思いましたが、 今回、合わせた中では“普通”の「さくら」が一番ベストマッチ。 「さくら・アフィネ」も悪く無かったですが、やはり少し酸の感じるチーズの方がよさそうです。 そんなわけで、さくらの散った東京で「さくらのお花見」ならぬ、「さくらのお味見」でした

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