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チェリー不二子

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2007.02.04
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カテゴリ:お葬式
そんなわけで、私は母と一緒にお弁当を食べることになった。
母は胃がんの手術で、4分の3を取ってしまってあるので、
一人前の食事は食べられない。
だから、これで良かったのだと思う。

住職と前住職のそばで、いろいろなお話が出た。
娘の弔辞が良かったねとか。
総代の弔辞はもっとお手本があったけれど、
自分の言葉で書いてくださって、心がこもっていて良かったとか。

中でも娘の結納が告別式に代わったことについては、
父親が命をかけて、形式よりも仏縁でつながることの
大切さを教えてくれたのだと言っていた。
娘の嫁ぎ先のご両親が、結婚式にでも会えないだろう我が家の親戚たちに、
一度に会わせて貰えたのだから、これは、父親が引き寄せた必然なのだ。

私のいとこで京都に住んでいたが、
下関に婿に行って、そこの住職になった人がいる。
彼はひろちゃんという。
子供の頃は良く一緒に遊んだ。
小学生なのにマージャンを覚え、大人と勝負をしていたので、
この子は大人になったら、どんなにか極道になるだろうと思っていた。
ところが、高校を卒業して就職をし、バイクを楽しんでいた。
ツーリング仲間から紹介された彼女を、
自宅に連れて行くと、下関のお寺の一人娘だという。
ひろちゃんの母親は、それじゃ婿に行かなきゃね。と言ったら、
話がとんとん拍子に進んで、彼女がその気になり、
仏教大学を卒業した彼女は、ひろちゃんと一緒に僧侶の専門学校に行った。
そして、とうとう、結婚して住職になってしまった。
私は唖然としてしまった。
まあ、ある意味では極道には違いない。

そんな話をして、そんな彼は住職が務まりますかねと、
ひろちゃんの父親が、初七日の供養の場で住職に相談に来た。
住職は、どんな僧侶も始めは素人だったから、
だいじょうぶだと言った。
親鸞上人も蓮如上人も素人だったのだ。
昔は僧侶は結婚できなかったから、子供がいなかったのだという。
なるほど、そうだ。
やる気がありさえすれば、できるのだ。







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最終更新日  2007.02.04 13:15:36
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