2007/01/28(日)23:59
勘違いする男。
ルパンは勘違いする男である。
勘違い(1)
初めてこの町を訪れたときの時間制限は八日間だった。
そのうちで数日間はルパンが仕事に行かなければならなかったので
ひとりで町へふらりと行って買い物をしたことがあった。
そこで見つけた小物屋さんで可愛いものを発見。
冷蔵庫に張るマグネットなのだけれども
男の子のねずみと女の子のねずみが隣り合わせで座っている後姿の絵が描かれてて
その上に「イッヒ・リーべ・ディッヒ!」と書かれていた。
それがものすごく自分にヒットしたのだけれども
何を血迷ったのか私はそれを大学時代の親友の男の子のために買った。
(ホント血迷ってるよ)
でも別に深い意味は全く何もなくて、
ちびまる子ちゃんが間違えて「アイラブユー」と書いてある
南の島のおみやげのバッジをはまじにあげてしまったようなそんな感じ。
(いや、ちょっと違う)
もちろん私は「イッヒ・リーベ・ディッヒ」の意味も知っていたけど
私は日本人だしこの言葉に馴染みがなかったので特に気にしなかった。
他にも可愛いものを発見したので両親にも買って家に帰った。
さて仕事から帰ってきたルパンは私が一日何をしていたか聞いてきたので
町まで行って買い物をした、と正直に話した。
何を買ったのか尋ねられたので答えるよりも簡単なので買ったものを見せた。
その中にはもちろん「イッヒ・リーベ・ディッヒ」マグネットもあったのだけれど
それを見つけたルパンは目を輝かせて「もしかしてボクのために?!」と言った。
えっ。
それ、親友(男子)へのドイツ土産なんだけど。
どうしよう。
と思いつつもまだ当時遠慮がちだった私は「そう、あなたのため」と静かに答えた。
(↑嘘も方便からって言うじゃな~い?)
「可愛いなぁ!フジっ子は本当に可愛いなぁ!」
と言ってルンルンで冷蔵庫にそのマグネットを張りに行ったルパン。
そしてそのマグネットは今でも冷蔵庫に張り付いている。
勘違い(2)
私はよく面倒くさくて適当に「うん」と答えることがある。
今日の私はめちゃめちゃ疲れている。
なんせ昨夜は3時まで眠れなかったのに今朝は8時起き。
さらにそのまま大学へ行って帰ってきたのは夕方の5時。
久しぶりの大学だっただけにへとへとになった。
ご飯を食べ終わってソファーでぼーっとしていた私。
ルパンも夜勤に行くまでまだ時間があったので私といっしょにぼーっとしていた。
ところがあまりにも眠くてついうとうとしてしまった。
だからルパンに「ベッドで横になったら」と言われたのだけれども
動くのが面倒くさかったので「いやだ」と答えた。
「なんで?」としつこかったのでウザいな~と言う表情で無視していたら
「なんで?ボクがもうすぐ仕事に行っちゃうから?だからそばに居たいの?」
いや、別にそういうわけじゃないけど。
ただ単に面倒くさいだけだけど。
と心の中で思いつつもうまく返事ができずにだんまりする私。
「そうなの?そうなんだね?」と押されて思わず「うん」と言う私。
(↑押し売りにはすぐ負けそうです)
「可愛いなぁ!フジっ子は本当に可愛いなぁ!」
と言って窒息しそうなくらいに抱きしめられた。
そ、そんなつもりではなかったんだけど。
株が上がる分には ま、いっか。