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日本では考えられないかもしれないけれど、町の小学校の退け時は、校庭の一角にお菓子の屋台がずらり並び、お祭りのようである。
手にしっかり硬貨を握り締めて群がっている子供たちの、テープを早回ししたような黄色い声のざわめきに加え、わけのわからぬ奇声が飛び交い、にぎやかなことといったらない。しばらく立っているだけで頭がくらくらしてくる。 それにしてもこの豊かさどうだろう。たとえばチェンライの学校だけれど、揚げ団子、中華まん、イか焼き、スルメ、アイスクリーム、果物の塩漬け、バナナのフライ、東北ソーセージ、甘いコメ菓子、子供用の小さな焼き飯、焼きそばなどの屋台がしのぎを削っている。一つだけ選ぶのがつらそうだ。 ヤム・ウンセン(春雨の和え物。有名なタイ料理の一つ)まであって、子供たちはそれを指でつまんで高く持ち上げ、あんぐり開けた口に落とし込んでいる。惣菜をお菓子にして無節操な感覚が面白い。 フライドチキンは最近の流行だ。ただしKFCじゃなくてCFCとある。チェンライ・フライドチキンなのだ。KGBなんてスパイ組織が経営しているような名もあるが、何の略かは当の屋台の人にもわからない。 飲み物だってコーラやファンタばかりではない。搾りたてのオレンジジュース、割りたてヤシの実、着色したてのケバイ色付ジュース。 これらはたいていビニール袋か紙コップを使うのだが、中には竹筒にカキ氷をぶち込み、竜眼やレイシのジュースを注いでくれる店もある。 スーパーの中で、かごを手にぶら下げたお母さんが、まだ代金も払わないうちから、子供にジュースや菓子を飲み食いさせている光景を時々見かける。「見っともないから止めなさい」とか、お父さんが言うのだけれど、「どうせお金払うのだから同じじゃない」と、お母さんは大胆である。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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