LA STANZA CHIARA 〜キアラの覚書〜

2009/05/10(日)00:14

従兄弟の七七日忌

こんな日(653)

2009/05/02 sab. 3月末に癌で逝った従兄弟の49日。 お寺での法要の後、近くのホテルで精進落としです。 お経を上げてくれた住職さんさえも、立場上いけないことといわれていたにも関わらず、 葬儀の日には、涙を抑えることが出来なかったと打ち明けてくれました。 遺族はもとより、誰にも辛い56歳の死でしたが、もっとも辛く悔しい思いをしたのは、 本人に決まっています。 昨年の12月、2回目の抗がん剤が効いてないといわれたその日の、 病院から持ち帰った紙の裏に記された言葉を,妻が見つけ、 これは皆さんに向けた彼の本当の気持ちだと思うから、と披露してくれました。 そこには、閉じこもってしまいがちな自分を引っ張り出してくれ、 どれほど多くの人たちに支えられてたか、感謝しかないありがとうと綴られていました。 いわば医者に匙を投げられた状態だったそれからの3ヶ月はどんな思いだったのか。 2月末に私たちが訪ねた時、大きな声で普通の話しをして、笑ってた、 あの時はどんな思いだったのか。 考えれば涙が止まりません。 障害を持つこども、特に自閉症児の教育をライフワークとも思っていた彼です。 共に働き共に学んできた同じ道を歩む同僚・後輩達にも書き残したものがあるそうです。 書きながらも、どれほど悔しい思いだったか推し量るすべはありませんが、 彼の意志を継いでくれる人々に託すしかなかったでしょう。 あとはただ祈るばかりです。 80代半ばの叔母が、いつも旅行に連れてって貰った時通った道を通る時、 悲しくて堪らなくなるといっていたのにも、何とも答えることは出来ませんでした。

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