2009/06/19(金)20:08
「少し変わった子あります」 森博嗣著
2009/06/17 mer.
どうしてこの作家は、こんなにつぎつぎと変わった小説を思いつくのか。
「少し変わった作家あります」
と、誰かに書かれてしまうかも。
いや、書いて貰いたいかも知れない。
初めて読んだ「すべてがFになる」では、本当にビックリして、
それでも次々読んでいるうちになれてきたのですが、
そこに「スカイ・クロラ」のシリーズ登場。
そして、それが5作で終わったと思ったら、種明かしのように、
番外編の「スカイ・イクリプス」が出て、そこで完結ということだったようです。
そして次に出て来たのが、この短編集
「少し変わった小説あります」
毎度の事ながら、何とも不思議な、実際には有り得ない
シチュエーションではあります。
行方不明の友達の紹介で、食事をしに行く店は、毎回い同じなのは女将だけで、
場所も行ってみなければ分からない。
繁華街のビルの地下だったり、郊外の古い一軒家だったり、
果ては廃校になった小学校だったり。
そして、さらに変なのは、希望すると一緒に食事をしてくれる若い女性がいること。
それもそれぞれその場限り、2度と同じ子は現れないのです。
そんな状況の中で、いろいろも離散なりの考え方が述べられて区分けですが、
それはまた、ものすごく真っ当なのです。
若い人たちに、それを伝えたくて、こんなへんてこな小説を書いているのでしょうか。