2006/08/01(火)17:45
『ベルカ、吠えないのか?』古川日出男著
≪ストーリー≫
1934年、北洋アリューシャン諸島。
日本軍はキスカ島からの全面撤退を敢行、
無人の島には4頭の軍用犬が残された。
自分たちは捨てられたーその事実を理解する犬たち。
その後島には米軍が上陸、自爆した1頭の犬以外が保護される。
やがて3頭が島を離れる日が来て。。。。
それは大いなる「イヌによる現代史」の始まりだった。
古川さんの作品を読むのは3作目です。
今作は犬が綴る20世紀の戦争の歴史とでも言うのでしょうか。
時代,時代をたくましく強く生き抜く犬たちの姿が描かれています。
島を離れた3頭の数奇な運命と交錯する子孫たち。
SFの要素も取り込みながらどこか現実的で
この方の作品って不思議な魅力がありますね~。
表現が男性的でちょっとハードボイルドさもあり
女性よりは男性が好んで読まれているような気はしますが、、、、。
先日「海のカフカ」を読んでたので猫に続いて犬と動物が
出てくる物語が続きました。
本当にソ連時代、人間が宇宙に行く前に犬を乗せて宇宙へ
飛ばしたのでしょうか。。。。
だとしたらあまりに残酷だと思いました。