小さな宝物

2006/08/01(火)17:45

『ベルカ、吠えないのか?』古川日出男著

愛読書(798)

≪ストーリー≫ 1934年、北洋アリューシャン諸島。 日本軍はキスカ島からの全面撤退を敢行、 無人の島には4頭の軍用犬が残された。 自分たちは捨てられたーその事実を理解する犬たち。 その後島には米軍が上陸、自爆した1頭の犬以外が保護される。 やがて3頭が島を離れる日が来て。。。。 それは大いなる「イヌによる現代史」の始まりだった。 古川さんの作品を読むのは3作目です。 今作は犬が綴る20世紀の戦争の歴史とでも言うのでしょうか。 時代,時代をたくましく強く生き抜く犬たちの姿が描かれています。 島を離れた3頭の数奇な運命と交錯する子孫たち。 SFの要素も取り込みながらどこか現実的で この方の作品って不思議な魅力がありますね~。 表現が男性的でちょっとハードボイルドさもあり 女性よりは男性が好んで読まれているような気はしますが、、、、。 先日「海のカフカ」を読んでたので猫に続いて犬と動物が 出てくる物語が続きました。 本当にソ連時代、人間が宇宙に行く前に犬を乗せて宇宙へ 飛ばしたのでしょうか。。。。 だとしたらあまりに残酷だと思いました。

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