小さな宝物

2009/04/14(火)11:40

3月に読んだ本のまとめ~その1~

愛読書(798)

先月の本の感想日記の後に読んだ本たちです(*^_^*) まず石を投げよ 71.まず石を投げよ 外科医・三木達志は医療ミスを告白し、患者の遺族にみずから賠償金支払いを申し出た。これに究極の誠意を感じたライター・菊川綾乃は取材に乗り出すが、「あれは殺人だった」との手紙が舞い込む。不倫、自殺、テレビでの医師を使った心理実験、墜落願望。現代人の闇をえがく医療ミステリー。 医療ミスというテーマにすごく心惹かれたんだけどライターの綾乃が あまりに主体性がなくライターらしくないのがとても残念。 誰かに言われればまあ、そうかとすぐ納得してしまう人はライター向きではないような。 医療ミスって確かにおかしてはならないんだけど、万が一それが起きてしまったとき どうして起きてしまったのか、二度と起こさないためにはどうしたらいいのかを 考えることが先決で、責任問題にばかり目を向けさせるようなマスコミの報道の 仕方にも問題があると思います。 それが病院の隠蔽体質を助長しているようにも・・・。 そして小さなミスを減らすことが大きなミスを起こさない一番の秘訣だと いうことももっと知ってもらいたい。 そのために働く現場の人たちの生の声をもっと聞いて欲しいなあと。 ミスをしたくてする人はいない・・・けど人間だから100%はない。 自分も医療従事者だったので重いテーマだなあと思いました。 鬼の跫音 72.鬼の跫音 鈴虫/〓(ケモノ)/よいぎつね/箱詰めの文字/冬の鬼/悪意の顔 どちらかというと道尾さんの初期の作品に通じるようなホラー色の強い ミステリー短編集です。 真新しさはないのだけどよくまとまっているなあと思いました。 巧さはさすがな感じでじとーっ、じわじわ~っとした怖さがあります。 でも私が一番怖かったのは装丁なんだけど(^^ゞ 「冬の鬼」が一番好みでした。 でも長編の方が相性が良いようです。 ことば汁 73.ことば汁 女房/つの/すずめ/花火/野うさぎ/りぼん 幻想的な短編集。 いつの間にか、現実から不思議な世界へ誘われていきます。 『女房』にはザリガニが登場するのでついバルタンのことを思い出して しまった私です。 好きなのは『つの』と『花火』かなあ・・・。 こういう作品を読むと、女って生き物は怖いなあって自分も 女なのに思ったりします。 私の内にもこんな情念があったりするのかしら・・・。 天山の巫女ソニン(4) 74.天山の巫女ソニン(4) “江南”を大嵐が襲い、人々の暮らしは大きな打撃を受けた。“沙維”のイウォル王子は災害の援助のために、“巨山”のイェラ王女は密かな企みを胸に、相次いで“江南”に向かう。“江南”のクワン王子を交えた三人は初めて一堂に会し、ある駆け引きをする。一方、ソニンはクワン王子の忠実な家臣セオの存在に、なぜか言いようのない胸騒ぎを覚えていた…。 安心して読めるシリーズ。 日本語がとてもきれいで優しい言葉だなあと思える作品です。 少しずつ成長していくソニンとクワン王子。 そして3国の魅力溢れる王女と王子。 彼らが導く未来はきっと明るいものになるのだと思います。 そうであって欲しいなあ。 そしてソニンが自分の幸せを見つけられますように・・・。 太陽の坐る場所 75.太陽の坐る場所 高校卒業から10年。クラス会に集まった男女の話題は、女優になったクラスメートの「キョウコ」。彼女を次のクラス会へ呼び出そうともくろむが、「キョウコ」と向かい合うことで思い出される、高校時代の「幼く、罪深かった」出来事―。よみがえる「教室の悪意」。28歳、大人になってしまった男女の想いを描き、深い共感を呼び起こす傑作ミステリー。 ネタバレになるのであまり書けないけどトリック部分には早くから 気が付きました。 たぶん、今までの作品を読んでる方ならある程度想像はつくと思います。 ミステリーとして読むよりも女の子のプライドやずるさとか劣等感とか嫉妬とか そういう部分が上手く描かれてるなあって思いました。 ささやかな悪意っていうのかな・・・。 私はクラス会には一度も出席したことがないんですよね~(^^ゞ 過去はあまり振り返らないたちなもので・・・・。 友達とはクラス会じゃなくても逢えるし。 なのでクラス会の雰囲気ってどんな感じなのかなあって多少興味はあるけど きっと今から出たら浮きまくりでしょうね~(^^ゞ

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