ふだん着物ぷち女将の、ぶっちゃけ話

昨日はおはしょりの処理をメインに着方の１例を紹介しました

今日は羽織って紐で留める所から、はしょりの処理パート２をご紹介


でもでも、毎日着物で家事育児の生活をするあたしから言うと
こんなにシワ無くとかキッチリにはこだわってませんので、あしからず

大きな風呂敷を凹凸のある体に巻き付けて紐で留めるだけの服です

シワを気にするだけ野暮ってモン
浮世絵のようにドレープのかかった着方が本来の自然な着方だと思ってくださいね

合言葉は「テキトー」


着物を「本来は無い決まり事だらけにして難しい物にした団体」には天罰が下るでしょう


着物を着るとは・・・
教えられる形や与えられた小道具に悩む事ではありません。
手にした着物や帯と話をしながら笑顔で楽しく着る工夫をする事です。

形を教えられた人は短い着物に腹を立て、長い着物に苛立ちを感じます。
形を教えられた人は短い帯に腹を立て、長い帯に苛立ちを感じます。

手順を教えられた人は体に沿わない着物に汗をかき、収まらないシワに焦りを覚えます。
手順を教えられた人は背中で上がらない手に汗をかき、収まらない帯に焦りを感じます。


あたしの着物についての疑問を解決してくれた師匠の言葉です



さて
今夜も画像たっぷりでご紹介しますよ～



羽織って衿先を両手で持って（自画撮りなので片手）背中の布が横にピンと張るようにします。
ここで丈を調節。
短い方が歩きやすくて気軽な感じに、長いと扱いにくいがゴージャスに。


両手で持って横に広げた状態から、右手左手の順で前を合わせます。



右手（下前）を納める時におくみ（衿先の下の部分）を外側にかえして、
そのまま左手（上前）を合わせます。

これは歩きやすくする工夫

でも身幅が足りない人はしなくていーです



前から見た時に下前は出ないようにね

ここに１本目の紐（ゴムベルト）。



指の位置が骨盤の上部を差しておりんす。
大きくUの字にするのはお腹がラクだから



横から見ると前下がりに
これが直線だと、歩くたびに動くお尻に紐が掛かって紐自体がズレるんで

ここまでだとあたしの部屋着状態(^^)v

これから上半身を整えます



今日のはしょりの整え方は紐を留める前に下前を折り上げておく方法です

とりあえず下前の布を全部上にあげる図。



内側に折る人もいれば、外側に折る人もいると思う。
やりやすいならどちらでも



衿合わせを整えて上前のはしょりをさげておく。
この浴衣は生地硬めだから折り紙みたい…紐なくてもいい位。



でもやっぱ紐(笑)
腰の紐は１本に重ねるけど、ウエストの紐は上下に分かれさせておきます。
分かれさせた下の紐にはしょりの余りを挟むんで

あたしの着方は衣紋を大き目に開けるので、
前のはしょりより後ろのはしょりの方が余る



ね、着方だけでも余りの出る位置は違うんだよ～



前はちょうど良かったから、後ろの余りを紐の下に挟んでスッキリ



反対側の脇に余った分もタックを取ってスッキリ
今回の浴衣は身幅も割と合ってる方だから着やすかったな




大きい着物も小さい着物も、工夫次第で着れるから
もし困ってる人がいたらいつでも言ってくださいな


他人に着物を着せるのは「着付け」る、と言います。
自分で着物を着るのは「着替え」る、と言います。

「自分で着付けるんですか？」ってよく言われるんだけど、
日本語として違う…

そして衣服の着方は「教わる」ものではなく、
「伝わる」ものです


あたしが伝えたテキトー（適当：適度に足りている様子）な着方は
着る事に悩み苦労するのではなく、
色合わせや柄合わせの楽しい悩みで笑顔にさせていると誇れます


おお～なんかカッチョイイあたし(笑)