あんしーず的房間

土曜の朝、いいお天気。

ムスコを溺愛するばあば（あんしーずの実母　九州在住）からお電話が。

「いいお天気ねぇ。そっちも～？

オカネあげるから今から三輪車買いに行って乗せて遊ばせて」

ありがとさ～ん。

三輪車、実はクリスマスプレゼントの候補にもあがってたんだけど、雪の多いこの地方、クリスマスにもらったところで春まで出番はあるまい、と却下してたのよ～ん。

でも、こうなると話は別ね。

とっとと買って、とっとと乗せちゃいましょー。

ムスコと二人で無印良品へごーごー。（オットは仕事）

トイザラスなんぞに行ったらね、多分ムスコは迷わずアンパンマンの三輪車を選んだことでしょう。

ごめ～ん、ムスコ。

ハハは、ちょっとパンの国のヒーローには食傷気味。あのプラッチック過多もイヤ。装飾過多もイヤ。

だからね、無印ですよ、無印の三輪車。
いいね、いいねぇ。

シンプルだ。ああ、シンプルだ。でもかわいい。

別売りのかごもつけちゃるぞ。それでもシンプルだ。

パイプに塗料を塗ったこの感じ。これを自転車というのよ。

赤、白、黄色がありました。

お店のお兄さんは「黄色が一番人気ですね～」と言う。

そうねぇ、風水的にも黄色は一番オカネに縁のある色らしいわねぇ。

ムスコ

「あっか、あっか」

と赤い三輪車を指差しました。はい、赤ね。お買い上げ。

いいのよ、別にハハのよこしまな思惑なんて。

おまえが赤が好きならそれでいい。

ま、ムスコの場合、青見ても「あっか、あっか」って言うんですけどね。

今回は視線の先にも指さした先にも赤い三輪車があったから、まぁ間違いはないでしょう。ちなみに「しろ」だの「きいろ」だのってのはまだ言えません。

でも最近、靴や帽子も自分で選ぶからね。

へぇって感心するくらい、即決。

で、それは本当に気に入って使う。

ずらっと並んだ帽子の中から選んだのはくすんだ紫色。

あんしーずとオットが選んだメーカーの靴の中から選んだのはブルーグレーに黄色のラインが入った、かっちょええ一足。

そして三輪車は赤。

あんしーずが選んだ夏用帽子はいっつも嫌がってかぶらなかった。ムリにかぶせてたら、いつのまにかなくしてた。

「コドモって帽子嫌がるらしいし」

そう思ってたんだけど、今回自分で選んだ帽子はお出かけ前に自分でかぶる。

靴もそう。

だから三輪車もきっと気に入ったのだろう。

ずっと大切に使うだろう。

ムスコなりの好みと美意識があるのだろう。

さっそく家の裏の公園へ。

ぷぷぷ。まだこげないから足で地面を蹴って前進してる。

あ、転んだ。

おお、「えぐえぐ」って泣きべそかきながらもちゃんと起き上がって、両手をぱんぱんたたいて泥を払い、三輪車を起こしてまた乗り始めてる。

去年の冬に生まれてきた時には「飲んで寝てうんちする」だけだった我が子がねぇ、すっかり人間らしくなって、と目頭を熱くするあんしーず。

あ、また転んだ。

あ、ぶつかった。

お、今度はうまく段差をよけた。

お、ゆるい下り坂をしゅーっと。うふふ。

おおおお、進化してるよ、短時間に。

うひゃー、スロープをがーーーーって滑り降りてる。直角に曲がれるの？曲がれるの？曲がれるの？

曲がった・・・。

すげぇ、ハンドル操作、マスターしてる。

あ、転んだ。

そうやって、いっぱい転んでぶつけて、三輪車にいっぱい傷つけて塗料ハゲハゲにして、おっきくなりなさい。

自分の三輪車にしていきなさい。

転んだり、ぶつかったりすると痛いでしょ。

だから自分で工夫して転んだり、ぶつかったりしないように気をつけられるようになりなさい。

もうすこし余裕がでたら、今度はまわりの人にも気をつけられるようになりなさい。

人にぶつからぬよう、人を傷つけぬよう、そして楽しく遊びなさい。

またひとつ扉を開けたね。

でもハハは疲れたーーーー。体力いるぅーーーー。