食器棚、猫に敗北す。

2007.07.05

カテゴリ：チッチの日常

食器棚がきてもう1ヶ月ほどたつのですが、
届いた当初、とある事件が勃発。
今や、思い出となりつつあるその事件の
全貌をお話します。

チッチ宅はリビングとダイニングがつながっていて、
●●畳の広さがありますが、
これを届いた食器棚で仕切ってしまい、
リビングとダイニングを独立させてしまおうと
策略をたてました。

そして、リビングとダイニングの間に
届いた食器棚を置いてみるとなんだかいい感じ。
寛ぎスペースと食事スペースをわけたことで、
彼が、食後にまた何か食ってようが、
会社で一日中システムってるくせに
帰ってきても尚PCをやっていようが
気にならなくなったので、睡眠も爽やか。
こりゃーいいや。
とチッチ一人ご満悦。

…していたが、そこに一人ご満悦どころではないヤツがいた。

それは、猫ちゃん。
ストレイくん。
仲良しのふり.JPG

しょうがねーから仲良しのふりしてやる。

どうやら、スットントンより「レイ」という
言葉に反応する顔が小さいけど体がでかい男の子。

駆け抜けていた場所に大きな食器棚を
おかれたものだから、納得いかないのか、
「赤ちゃんガエリ」をしてしまったのだ。

洗面所のドアを自分であけて、入って、
そして誰も閉めてないのに
「…なあ…　…なあ…（あけて…）」
と消え入るような声でないてみたり、
そして、私たちが見えないところに寝転んで、
けたたましい声で
「なあ！！！なあ！！！（僕はここにいるの！！）」
と鳴き呼びするわけですよ。

「きっと不安なのね。大丈夫大丈夫、
うちってしょっちゅう模様替えするから
そのうち慣れるよ、スットントン」
と、ご満悦なチッチはスットントンをなでた。
案の定、数日したら食器棚の配置にもなれ、
この通り！
食器棚とスットントン２.JPG

すっかり食器棚とお友達

……
………
…………
というのは、仮の姿だった…

それはある日突然起こったのだ。
食器棚配置から2週間たったころだった。
スットントンはいつもより気が立ってるな…とは思った。
なでると「んな！！（…さわんないでよ！！）」
とイライラしている様子。

ま！なにイライラしてんだか。
とチッチはまたもやスルーしていた。
また外でけんかでもしたのかしらん♪
（ほんとどこまでもノンキだったな…）

そして、スットントンはやったのだ。
男の子の行為といえば、
（たまにはオンナノコもするらしいが）
スプレー行為。

猫に詳しくない方に補足すると、
オス猫ちゃんは、テリトリーを主張するために、
お尻の近くにある穴から、ブシューッ！！と
ほんとにスプレーのように四方八方に飛び散る、
とっても臭い（アンモニアのきつい）液体を壁などに
撒き散らすのです。
特に敵が侵入したりするとやるのだそうだ。

ちなみにスットントンは生後4ヶ月で去勢済。
（本当は6ヶ月くらいだけど、
早熟だったため、先生に薦められてね）
で、普通去勢したらスプレーしなくなるといわれているんだけど、
実は6割の猫ちゃんはやっちゃうらしい。

で、実はスットントンこれがはじめてじゃないの。
子どもの頃、数回やったことがあるんだけど、
去勢したからか、アンモニア臭の全くしない黄色いお水
みたいなものだったので、ふきとったり洗ったりするだけでOK。

しかし、今回ほど怒りに満ちたスプレーはあっしは知らん。
それはそれは「むん！！！」と怒りに満ちた顔で、
近くの収納にブシューーッッ！！！！とやられたのです。

はじめてスプレー行為を見た、彼は大ショック。
でも、アンモニア臭はやっぱり少なかったので、
綺麗に拭いて、
「もう、なにをカリカリしてるんだか」
とチッチがいうと
「俺、何かに憑かれてるんじゃない？
だからストレイ俺を見ながらスプレーしたんじゃない？」と、
自分は霊にとりつかれたという妄想に走りだした。
「…フッ」鼻で笑うチッチ。

そして、
とうとう、起こったのである。
ちがう、怒ったのである。
スットントン恐怖絵巻が…。

それは早朝。

彼の「うわーーー」という声で目が覚める。
何事かと見てみたら、彼の顔の横で足踏みして
怒りに満ちた顔をしているスットントン。

そして、なにやら様子がおかしい。
それは彼の一言でわかった。
「ストレイ、またスプレーしたよ！！」

顔にやっちゃえばいいのに、
顔ではなくて、彼の顔横にある、フスマめがけて
ブシューーッとやったらしい。
や、ちがうな、
ブシューーーー！！！！！
ブシュブシュブシュシュシュシュ！！！
といったほうがいい。

とにかく、ふすまの半分がスプレーですっかり濡れて
しまっている。
しかも、彼のお布団の端もスプレーが染み付いていて
ものすごい悪臭。

あまりに臭くて起きだす。
この非常事態にやっとチッチの脳みそは動き出し、
そしてリンクした。
「ス、、、、ストレイ、なにをそんなに……ハッ

！！」

そうだったのだ。
スットントンは、食器棚の位置が気に入らず、
まず1週間目は、赤ちゃんガエリでアピールし、
弱弱しくみせて、食器棚をどけてもらおうとしたが失敗。

そして、2週間目は臭いのないスプレーを
お兄ちゃんに見せ付けて、食器棚をどけろとアピールするが失敗。

そして3週間目に入ったその日、
もう我慢ならねーと、臭いのぷんぷんするスプレーを
お兄ちゃんの顔を見ながら、
これでもかと噴射したのである。

…なぜ彼が狙われたかというと、
食器棚の位置を決めたのはチッチだが、
食器棚を運んだのは彼だからだ。
スットントンはそのことをよく覚えていたのだった。

そして、その日の夜に、以前の日記の位置に
食器棚は移動された。

その後のスットントンといえば、
その当日は実に満足そうな幸せそうな顔でニヘラニヘラしていた。
歩き方なんて、スキップしているように軽やかだった。

ちなみに本日のスットントン～食器棚跡地にて。

残ったものは臭いフスマと臭い布団。
これを綺麗にするのにどんなに手間取ったか！！

そして、

「…いいんだよ。ストレイくんが幸せなら…。」

とつぶやくお兄ちゃんは今日もスットントンに
「ナーーー！！！（カツオブシださんかい！）」
と凄まれて、すごすごと従っている。
（カツオブシあげた途端、「ﾝナ♪」と態度がかわるスットントン）

…これが、1ヶ月前に起こった、
食器棚、猫に敗北す…事件だったのでした。

おわり。