彼岸花彼岸花私が小さかった頃 森で起こった 不思議な出会い とても幻想的で 今考えると 少し怖くて 少し楽しかった思い出 紅の服を着た女の子は 名前は名乗らなかったから 僕も名乗らなかった だけのその子は 僕の名前を知っていて 「いつも、ここで見かけるんだ」 って言ってた この場所は 僕しか知らない 秘密の場所 誰も見てなかったと思ってたけど 見つかっていたんだ 驚いた僕は 彼女に訊いてみる 「君は、誰だい?」 女の子は答える 「私は、いつもここにいるよ」 僕はちっともわからなくて 下を向いて考えていた でもやっぱりわからなくて 顔を上げた するとそこには 誰もいなかった あれ、どこいったのかな? 僕は女の子を捜したけど 見つからなかった 今度、僕の秘密の場所に 工場ができる 地域の反対運動もなく 順調に事は進んでいるらしい 僕は、フラッとそこへ出向く するとそこには 紅の服を着た 女の子が立っていた 僕は驚いて 声をかける 女の子は 紅の涙を流していた 「私は、もう君に会えないよ。 だから、最後に会いたかった。 最後に言いたかった。 私と遊んでくれてありがとう。」 彼女はそういうと 昔のように フッっと消えてしまった ああ やっとわかったよ 君は 紅の服の君は この 秘密の場所の絨毯 紅の 彼岸花 ジャンル別一覧
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