悪人・・・もう一度

お台場の映画館まで「悪人」を観に行った。 ２回目。 1,000円で観れるなんてなんとありがたいことだが 平日のせいかお客さんはほとんどいない。 もったいない。 最初に観た時に気が付かなかったこと。 最後に、樹木希林が報道陣の前で深々と頭を下げていた。 心のどこかで否定していた孫の罪を認め 立ち向かうことを決意した瞬間。 悪徳漢方屋から、26万を取り返すことができたかどうか そんなことはどうでもよくなる一瞬。 （きっと、取り返したさ） 最後に首を絞めるシーン。 失神しかけた深津絵里は逮捕される妻夫木を見ていない。 一緒に逃げてくれと誘った自分を責めながら 訳のわからないまま首を絞められ おそらくほとんど何も覚えていない。 つながりそうでつながらない二人の手は覚えていたが （あのシーンは忘れられない） 深津絵里はあの時、何を見ていたのだろうか。 今だから言える、注文。 音楽がいまひとつ。 そして、深津絵里を、もっと悪人に描いてほしかった。 映画化を知った時、妻夫木で大丈夫かと疑ったが あれは本当に申し訳なかった。 妻夫木は祐一だ。 悪人になってくれて、ありがとう。 祐一の罪が少しでも軽くなるようにと そしてもう一度、光代にめぐり会えるようにと 本当に、心の底からそう思っている。