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タフルの日記(^_^)

飛鳥夕映えのつづき

3年後-。舒明帝亡き後、皇后の宝皇女がその後を継ぐこととなった。大王になれなかった山背大兄皇子の失意を利用し、鎌足は自身の望みを叶えんと策を練る。蘇我の嫡子である鞍作に比べ、幼い頃から家柄のない自分がどれだけ弱く、卑屈に生きて来なければならなかったか。それを思い知るがゆえに、鎌足はこれまで懸命に学問に励んできたのだ。あらゆる策を講じても、生き残る-。鎌足の野心は激しさを増していく。
皇極帝即位の儀式の日、鞍作は帝から、正式に新しい大臣に任命される。ついに、鞍作の優れた政治力を存分に発揮できる地位を得たのだ。そこへ、山背大兄皇子が反乱を起こしたとの一報が鎌足の部下からもたらされる。驚いた皇極帝は、この反乱は起こるべくして起こった反乱だったという蝦夷の言葉を受け、直ちに山背大兄皇子を取り押さえるよう兵を遣わす。
なぜこの時期に山背大兄皇子は反乱を起こしたのか・・・。皇子の行動を理解しかねる鞍作に対し、鎌足は山背大兄皇子の真意を鋭い見解で示す。鞍作は、鎌足に今の神紙官としてではなく、政治の場で、自分の片腕になってもらいたいと願う。たが鎌足は、自分はそんな器ではない、他に人材がいるはずだと上手くはぐらかしてしまうのだった。鞍作は少年の頃から謙虚に、誰よりも深く学んできた鎌足を常々強敵だと思ってきた。自分と並んで立つか、自分に取って替わるのか・・・。鞍作は鎌足との溝がさらに深まって行くのを感じずにはいられなかった。鎌足もまた、人間的に大きく成長した蔵作を目の当たりにし、自分にとってますます危険な人物になるだろうという思いを強くする。
645年初夏、飛鳥野-。鞍作と瑪瑙の間にひとときの穏やかな時間が流れていた。忙しい日々を送る鞍作の身を気遣う瑪瑙に、鞍作はいつの日にか必ず二人で、政治の手本となる唐の国へ行こうと夢を語るのだった。
数日後、鞍作の館ではあやめの宴が催されていた。その席で鞍作は、石川麻呂に唐へ渡ることを勧める。石川麻呂と軽皇子の妃である小足媛が、密かに心通わせているのを危惧してのことだった。又、軽皇子は、優れた能力を持つ鎌足を、政治の場でも重要な役割に据えてはどうかと鞍作に意見する。しかし、鞍作は、鎌足を承知させるのは難しいことだと答える。


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