009408 ランダム
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Dream to the world

Dream to the world

呼びかけ

慧子は寝ている少女に夢で話しかけていた。

 「ねぇ慧子。ちっとも起きないよ?・・・本当にいいの?」

髪の長い女性・・・慧子の母が最後に確かめる。

慧子は母の方に振り向きニコッと笑って

 「うん。いいの。この人だから。このペンダントが示してるもの。」

と言いながら、『稚葉』と彫られたペンダントと台座で眠る少女を見ている。

台座の上に寝ている少女はびくともせず、まるで死んでいるかのようだ。

慧子は目を閉じ、精神を集中して心の声で話しかける。

 『ねぇ桃世。私の声が聞こえる?私ね、慧子っていうの。
   このペンダントに付いてる石があなたに反応してる。だから・・・。
  詳しいことは、目が覚めてから。時間が無いの・・・。
     これは、夢で夢じゃない。・・・現実なの。』


  台座で眠る少女の名は・・・『桃世』



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