2005/02/25(金)10:10
小田原 満喫
昨日、うららかなお天気に誘われて、妻と二人で
曽我へ梅を観に行ってきました。
桜なら、本を書いたこともあって、
これまでかなり観てきているのですが、
梅を愛でるためだけにどこかへ出掛けたのは初めてです。
湯河原の幕山へは、何度も行っていますが、
あそこでは、岩に取り付くのに夢中ですから。
いいものですね。梅。
主張せず、けなげで、か弱くて。
人々も、ただただ歩いて、お弁当を広げるだけ。
若い頃に桜に夢中になっている人も、
年を取るにつれて梅に惹かれるようになる、
という話を聞きますが、その意味がわかった気がしました。
梅を観た後は、曽我丘陵の途中まで足を伸ばし、
適当なところで石段に腰掛けて、小田原の町並みを眺めました。
正面に箱根の外輪山が並び、自分たちのいる曽我丘陵との間を、
酒匂川が銀色に光って、相模湾へと注いでいます。
「平野の成り立ち」のモデルのようなその地形を見ていると、
大昔から、ここに人が住み着いた理由が納得できます。
明るく、穏やかで、豊かなところなのです。小田原は。
「ほんとにいいところだねぇ」。
そんな言葉を、ため息混じりにずいぶんと多く交わした一日でした。