悟りの窓 ・ 迷いの窓
なんだか少し出かけたい気分になっていた どこか違った空間で、違った空気を吸いたいときがあるものだ 京都には寺社仏閣がいたるところにあり、簡単に訪れることができる わずかな時間ではあったが、ある禅刹 ( 禅宗の寺 ) に足を運んでみた 源光庵 京都市の中心部から少し北に外れた鷹が峰にある 禅刹 である 禅宗には、臨済宗と曹洞宗というふたつの大きな宗派があるが、 源光庵は、その曹洞宗の古刹である およそ来世や他力に救いを求める多くの宗教にはうんざりするが、 禅宗の箴言 や、禅刹の枯山水庭園 などには、 意識を澄まされ、真摯にさせられるものがあったりする この源光庵にも庭があり、 その景色を切り取るように、一風変わったふたつの窓がある 【 悟りの窓 】 円は大宇宙を指し、禅と円通の境地を表している 【 迷いの窓 】 人間の煩悩である生老病死四苦八苦を表している 冬のしんとした空気のなかで、少しのあいだ、ぼんやりとした ここを訪れる拝観者の多くも、これらの窓を前にして正座し、 しばしのあいだ見つめながら物思いに耽ってゆく それぞれの胸に去来するものは、いったい何であろうか 源光庵 ●住所 京都市北区鷹峯北鷹峯町47 ●電話番号 075-492-1858 ●アクセス 市バス 「鷹峯源光庵前」 下車すぐ 駐車場あり ●拝観時間 9:00~17:00 ●拝観料 400円