「赤鼻のセンセイ」と院内学級
日本チャイルドセラピー協会セラピスト☆マリリンです♪(*^_^*)昨日から始まったドラマ「赤鼻のセンセイ」は院内学級を舞台にしたお話らしいですね。もともと「院内学級」の先生になりたくて教師を目指した私。そして、22年間の教師生活のなかで7年間は「院内学級の担任」として過ごした私。セラピーの道に進むきっかけになったのも「院内学級」の担任になって、入院してる子どもたちやお母さんたちの心を少しでも癒せるツールはないものかとセラピーを学び始めたからなんです。教師を辞めてしまった後も「院内学級」と聞いただけでやっぱりビビビと来てしまう。(^_^;)もっとも「院内学級」を題材にしたお話はこれが初めてではなくて、随分前の昼ドラで取り上げられてたこともあるし、(確かマンガのドラマ化。有森也実主演だったかな?)数年前には「電池が切れるまで」というドラマもありましたね。財前直見、要潤が院内学級の担任役で出演してましたっけ?(ドラマよりも同名の本がおススメです!)正直なところ「院内学級」のドラマは現場を知ってる人間にとってはツッコミどころ満載なのです(笑)。例えば、院内学級の担任は、病院が採用するものではなく院内学級を有する学校の校内人事で決定するものです。「1年1組の担任は○○先生」という同じ位置付けで「院内学級の担任は△△先生」となるわけです。院内学級の担任の所属は病院ではなくて、地域の小学校とか中学校ということになります。たまたま「学校の敷地内」ではなくて「病院内」に学級が存在しているだけ。朝は所属する学校に出勤しますし、職員朝会に出てから急いで院内学級のある病院に向かい、職員会議や校内研修会があれば、授業後にはあわただしく学校に戻ります。学校の教職員は、授業だけが仕事ではなく、授業や教材研究の傍ら「校務分掌」と言って校内の様々な仕事を振り分けられます。ある先生は遠足の係とかある先生は研修会の係とかある先生は掃除の係とか校内のあらゆる仕事、あらゆる雑務も教員の仕事というわけです。そして、院内学級の担任も同じように校務分掌があるので、院内学級にかかりっきりというわけにはいかないし、授業が終われば、所属する学校に戻らなければならない…ということも多々あるのです。ドラマのなかに出てくる先生たちはずっと病院にいるし、なんというか、結構のんびりしてますね(笑)。そうは言っても、「院内学級」そのものの存在があまり知られていない現状を考えると、「病気で入院しながら 学び続けている子どもがいる!」ということを知ってもらうだけでも意味があることなのかもしれません。いろいろな場面で意地悪くツッコミながらもいくつか「ドキッ!」とするシーンもありました。一つは小林聡美扮する小学校の担任が中学生の高校受験について高校に相談に行くところ。高校受験のことなのに、中学校の担任ではなくて小学校の担任が掛け合ってるって一体?というツッコミは置いとくとして、受験さえも認められないで門前払いというのは大きな問題だと思います。「教育の原点」を見失ってるのではないのか?以前、白血病の生徒が受験を認められなかったことをこのブログでも記事にしたことがあるけど、こういうシーンを見ると、胸が痛んで仕方ありません。病気を理由にして、学ぶ権利を放棄させるなんてどう考えてもおかしいです。健康な状態で学校に行かない選択肢は当然あっていいと思います。学校に行くだけがすべてじゃない。学校を絶対視する必要もないのです。でも、病気を理由に「学校に行きたい!」と願う子どもの気持ちを踏みにじるのは、どうしても納得がいかない!こういう話題になると、私は怒りっぽくなってしまいます。(あ、これが地なのかな?(^_^;))もう一つビビビときたのは、病院側の院内学級に対する理解のなさ。昨日のドラマでは「院内学級が本当に必要なのか?」という医師の院内学級への不信感が見え隠れしていましたね。私が担任をしていた院内学級でも院内学級が始まった頃には、「いったい何者?」という「白い目」で見られていた時代があったと聞きました。「病人は病気を治すのが最優先。 院内学級などその邪魔になるだけ。」という考え方をしているドクターは確かに今でもいらっしゃるのでしょうね。でも、本当にそうなのかな?少なくとも、私がいた病院では小児科の先生方の院内学級に対する理解と協力にいつも感謝するばかりでした。院内学級の行事に合わせて治療計画を立ててくださっていたし、「授業にアロマを取り入れたいんです!」という突拍子もない申し出にも「いいですよ!」と快くOKを出してくれました!(^^)!ターミナル期の子どもたちには「この子には今院内学級が生きがいなんです。」と言ってくださったことがあり、涙が出ました。QOL(生活の質の向上)の観点からも院内学級はとても重要であり、子どもたちは病気であっても学ぶ権利があるのだということを十分に理解してくださっていたと思います。一方で、他科のお医者様のなかには「院内学級に何ができる!」みたいな態度があからさまだった方もいらっしゃったのも事実。そのたびに「教育は医療を超えるのよ!」って自分を奮い立たせていたことも今では思い出となってしまいましたが…。あるお医者様から聞いたお話では「院内学級に通うことで検査のデータが むしろよくなった。」という学会での報告もあったそうです。病人であっても、子どもには子どもらしい生活を送る権利があると思います。医療関係者でない人間が病気の子どものそばにいること、共に学ぶ仲間がいること、それだけでも「院内学級」の存在意義があると思っています。最後に、「病弱児」という言葉について。病気の子どもたちは、決して弱くない!大の大人でもつらい治療に、歯をくいしばって耐えています。彼らの多くは、病気をすることによって強く優しく成長しているのです。大人の方が恥ずかしいくらいに…。現在、私の次女も遠く大阪で入院中。「しんどい」「痛い」というメールに親としては胸が締め付けられます……。どうか、人間として、強く優しく一回りも二回りも大きくなって家に帰ってきてね。たくさんの人の優しさに感謝する心を胸に刻みつけて戻ってきてね。病弱ってことは、人間として弱いってことじゃないよと教えてくれた教え子に感謝しながら我が子の帰りを待っている今日この頃。(#^.^#)院内学級については、「チャイルドセラピースペシャリスト養成講座」「特別支援教育とチャイルドセラピー」の中でいろいろとお話しています。たくさんの講座を開講してるけど、私がどの講座よりも熱がこもったお話をするのがこの講座だと思います。「教え子たちの生きた証を伝えたい!」と思うと、ついつい熱く語ってしまっていつも涙まで出てしまって…。子どもたちの生き抜いた姿をきちんとお伝えすることも私の役割であり、ライフワークのような気がしています。ご興味がありましたら、こちらからお問い合わせください。アロマテラピー&カラーセラピーサロンROSEMARY(広島市南区)○チャイルドセラピースペシャリスト養成講座【通信講座】子育て支援とセラピーの専門家を目指す資格講座です。ご興味のある方には、要項をお送りします。こちらから お問い合わせください。【通学講座】○専門講座「フラワーエッセンス概論(1)」7月25日(土)10時~17時「フラワーエッセンス概論(2)」8月29日(土)10時~17時※(1)を受講済みであることが条件となります。○基礎講座「特別支援教育とチャイルドセラピー」7月10日(金)10時~13時「チャイルドセラピー概論」7月10日(金)14時~17時講座リクエスト随時受付中!リクエストについては、こちらの記事をご覧ください。お気軽にお問い合わせ下さい。現在コメント欄は閉じさせていただいております。ブログへのご感想やお問い合わせ、お申し込みはこちらからお願いします。