カテゴリ:メディア論
ブックオフが「中古本の著作権料を払いますよ」と、先手を打ってきた。
しばらく前に、YouTubeやニコ動が、 JASRACに金を払う度量を見せ、 パイレーツ行為をうまく正当化して批判をかわしつつ、 ついでに新規参入の動画サイトに対して打撃を与え、 参入障壁を上げる、 という戦略に出た。 ブックオフは、先に値段を提示したのが賢い。 世論的には、1億、というのはとてつもない金額だが、 ブックオフの営業利益に比べたら、非常に少ない金額だ。 ブックオフの売り上げは462億円、営業利益は33億円である。 (本だけが収入ではないと思うが) これで一度払ってしまえば今後この数字ベースで考えていくようになるし、 著作権者側がもっと寄越せ、と言って来たときに、 世論を味方につけることができる。 日本の出版社が抱える、構造的問題をよく理解した上で、 うまく狙ってきているといえる。 ビジネスは法律ではなく、慣行である。 慣行を作り出し、既成事実化した上で法律を作り出す。 ブックオフも、出版社側も、金儲けに真剣なだけなのだ。 既存の制度下でうまくビジネスを考え、制度を自社に有利に変えようとする。 それがビジネスであり、それ自体が悪いということではない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008.06.22 13:42:41
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