カテゴリ:メディア論
マスメディアが凋落してきた、というけれど、
単なる「価格調整」「数量調整」という面も大きいと思っている。 僕がコミュニティサイトを作ってたころ、 たしか、個人の書いた日記のPV単価は、0.1円から0.05円 ぐらいで、掲示板はもっと安くて、値段がつかなかった。 そもそもPV保証でコミュニティに広告を出す人なんて いなかった。 一方で、ニュースサイトは、PV単価1円以上、 いいメディアだとPV単価5円ぐらいだったと思う。 その差を、媒体の人も、代理店の人も当たり前のように思っていた。 よく考えたらおかしな話だ。 同じ人が、仕事で記事を書いた場合と、自分の日記に書いた場合とで、 50倍も価値が違うなんてことがあるだろうか。 だから、世のコミュニティサービス屋はきっと悔しい思いをしていた。 時代が経って、掲示板や日記も、CGMというメディアの一種のように 次第に扱ってもらえるようになってきた。 PV単価の時代からクリック単価、アフィリエイトが主流になり、 効果測定がなされるようになってきた。 そうなったときに、個人の日記の差とメディアの記事が それぞれ本来の価格に調整されはじめて、 そこまではメディアが高いのはおかしいんじゃないか、 と広告主が媒体に払う金額を下げたり、お金を払っていた 読者がメディアに払う購読料を割高に感じ始めているのだと思う。 (潜在的に) しかし、メディアは、そう簡単に 広告単価も下げないし、購読料も下げたりはしない。 価格調整がなければ、かわりにそれは数量調整となり、 消費量が減り、生産過剰になっていく。 通常の商品とはもちろん多少違うから、 同じに扱うことはできないかもしれないのだけど、 多分そういう話だと思うのだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.04.17 10:40:56
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